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絵から学ぶ俳聖の素顔 伊賀・芭蕉翁記念館で企画展

「万菊丸いびきの図」の真筆=伊賀市上野丸之内で

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 伊賀市上野丸之内の芭蕉翁記念館で企画展「芭蕉と絵〜江戸時代の絵から知る松尾芭蕉〜」が開かれている。芭蕉が弟子のいびきを表現したユニークな絵や、弟子による芭蕉の肖像画など約三十点が飾られる。記念館は子どもたちにも分かりやすい展示になっているとして「夏休みの自由研究にいかがですか」と呼び掛けている。九月十七日まで。

 「万菊丸いびきの図」(芭蕉翁顕彰会蔵)は芭蕉の真筆で、万菊丸と名乗った弟子・杜国(とこく)と旅した「笈(おい)の小文(こぶみ)」の道中で描かれた。顕彰会によると、紀行文の中ではいびきが激しかった事実は記されていないものの、芭蕉はこの絵を伊賀の弟子への手紙に添えたと伝わる。

 図には、最初は「一一寸二分」(四センチ)ほどだったいびきの音が「四尺七寸」(百四十センチ)になり、最後はガラガラと車輪付きの台車を引っ張るような音に聞こえた、との説明が記されている。学芸員の樗木(おてき)宏成さんは「当時の長さの単位で音を表現している発想が面白い」と話す。八月六日からは複製が展示される。

 別の弟子・許六(きょりく)が芭蕉の句「茸狩(たけがり)や あぶなきことに ゆふしぐれ」にキノコの絵を添えた作品の真筆は同日から九月二日まで見ることができる。

横山が描いた「芭蕉翁と蛙図」。「古池や−」の句が暗示されているという=伊賀市上野丸之内で

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 多数残されている芭蕉の肖像画も展示している。面識のあった漆芸家・破笠(はりつ)や最古参の弟子・杉風(さんぷう)が描いたものは「生前の姿を伝える貴重な資料」(樗木さん)という。句とともに描かれるものが多い中で、画家の横山清暉(せいき)の作品には、句は見当たらずカエルが一匹添えられる。有名な句「古池や−」が暗示されているとみられ「句と絵が一体となった珍しい作品」(同)となった。

 午前八時半〜午後五時(最終入館は四時半)。一般三百円、児童生徒百円。(問)芭蕉翁記念館=0595(21)2219

 (飯盛結衣)

 

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