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成長に合わせ新しい興味 おもちゃの定額制レンタル

届いたばかりの知育玩具で遊ぶ中村さん親子=岐阜県各務原市で

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 年間約2万種が発売されるおもちゃ。子どもに何を与えたらいいかを悩む親も多いだろう。特に、遊ぶことが仕事ともいえる乳幼児期は、おもちゃが成長に深く関わる。最近は年齢、発達に応じたおもちゃが定期的に届くレンタルサービスも登場。子どもの興味や好みに合ったおもちゃを見つけたい。

 愛知県小牧市のベンチャー企業「ユニット」。もともとはリサイクル業を営んでいたが、今年一月から、知能の発達を促す知育玩具のレンタルサービスに乗り出した。社長の川上敬人(ゆきひと)さん(60)が「子どもの未来につながるエコな仕事をしたい」と考えたことがきっかけだ。その名は「ハッピートイ!」。英語で「幸せなおもちゃ」という意味だ。

 おもちゃを選ぶのは、日本知育玩具協会(東京)が設定した講座を修了したインストラクターの資格を持つ社員。生後六カ月から四歳になるまでの間、年齢に応じてデザイン性に優れた海外製の木製玩具四〜五点を組み合わせて、一定期間貸し出す。購入すれば計一万二千円以上になる。

 周りの物に興味を持ち始める一歳までは触ると揺れたり音が出たりする起き上がりこぼしやガラガラなどを提供。手先が器用になる二歳前後は積み木やままごとセット、考える力がつく三〜四歳は手と頭を使うパズルやバランスゲームなどが届く。川上さんは「だんだん複雑な作業を伴う玩具に変えていくといい」と話す。

 玩具の交換サイクルは一カ月、二カ月、六カ月の三コース。最も利用者が多い二カ月コースの場合、料金は月額二千九百円だ。「使わなくなった玩具の処分に困ることなく、常に新しい玩具で遊べる」と川上さん。万一壊しても修理代はかからず、定価の半額ほどで購入もできる。東海地方を中心に約百人の会員がいるという。

 長男(2つ)のために三月から利用する岐阜県各務原市の元保育士、中村彩夏さん(28)は「いろんなおもちゃを気軽に試せて、子どもの興味が広がる」と笑顔。七月に次男が生まれ、児童館などに遊びにいくことも難しいため「家で遊べるのは助かる」と喜ぶ。

 定額制レンタルサービスの先駆け、「トラーナ」(東京都中野区)が二〇一五年から展開する「トイサブ!」は現在、全国の約二千人が利用する。毎回の交換時に親から子どもの反応を聞き、次に貸し出す知育玩具選びに生かす。担当者は「利用期間が長いほど好みが分かる」と利点を話す。

◆同じものでも遊び方を工夫

 一方、頻繁に買い替えたり借りたりしなくても「成長に合わせて遊び方を変えれば、同じおもちゃで長く遊べる」と話すのは、東京おもちゃ美術館(同新宿区)のチーフディレクター橋坂智子さん(44)。NPO法人芸術と遊び創造協会が運営する同美術館は、国内外のおもちゃ約十万点を収蔵する。

「遊び方を工夫してほしい」と話す橋坂さん=東京都新宿区の東京おもちゃ美術館で

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 中には対象年齢が記されたおもちゃもあるが「あくまでも目安。その子が楽しいと思えればいい」。例えば積み木。赤ちゃんは積んで形を作ることはできないが、組み立てた物を崩すことはできる。高度なバランス感覚が必要とされるけん玉も、床に置いて玉の穴にけん先を入れる遊びなら三歳ぐらいでもOK。車のおもちゃは動かすだけでなく、荷物運びなど「ごっこ遊び」にも使える。

 保育に詳しい東京成徳大教授の善本真弓さんは「おもちゃでの遊びは五感や手指、全身の発達を促し、工夫する力や集中力、人と関わる力など多様な力を育む」と指摘。橋坂さんは「いろいろな遊び方をすることで想像力も豊かになる。親も一緒に遊び、好奇心を引き出して」と呼び掛ける。

 (平井一敏)

 

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