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<どうなる?消費増税> 食品価格表示が乱立

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 10月1日からの消費税増税では、軽減税率の導入で価格表示をめぐる混乱が懸念されている。同じ食品でも、持ち帰れば8%だが、店内で食べれば標準税率の10%に。税込みの「総額表示」が義務づけられながら、一定期間は税抜き表示も認められ、客の選択や店の対応で税率や表示が変わるからだ。仕組みを理解し、備えたい。

 8%に据え置かれる軽減税率は主に食品に適用されるが、飲食店など店内で食べる場合は対象外。店内飲食と持ち帰り(テークアウト)のあるファストフード店や飲食スペースのあるコンビニエンスストア、出前のある飲食店などでは、同じ商品でも税率が変わる。

 一方、価格表示は、消費税を含んだ総額(税込み)が原則。ただ、二〇二一年三月末までは、「10000円(税別)」などと税別だと示した上で、税抜き表示も認められている。店内飲食とテークアウトのように両方の税率がある場合は、誤認しないよう表示する必要があり、さまざまなケースが想定されている。

 例えば、税込み価格の併記。本体価格が三百円のハンバーガーなら「店内飲食 330円 テークアウト 324円」といった具合だ。いくら支払うかを一覧できる半面、メニューが複雑になり、見間違えるおそれもある。

 税抜きでシンプルに「300円+税」などとする表記も。ハンバーガーチェーンを手掛けるモスフードサービスは現行の税込み表示から「本体価格+税」に改める。担当者は「両方を表示するとメニューの文字数が多くて分かりづらい」。

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 テークアウトと店内飲食の本体価格に差をつけ、税込み価格を一本化する動きも。ケンタッキーフライドチキンを展開する日本KFCホールディングス(HD)は全メニューで税込み価格をそろえる。

 税率の注意書きを掲示するなどして、一方の価格を表示することも可能。大手コンビニの一つは値札にテークアウトの価格をつけ、店内のポスターに店内飲食は税率が異なることを示した上で、会計時に店員に申し出るよう求める方針だ。

 日本商工会議所が五〜六月に会員企業に行った調査では、増税後の価格表示について半数が税込み、36%が税抜きと答え、14%は未定。税込みと回答した企業では、店内飲食とテークアウトの「両方の価格を併記」と、「両方を統一」が約26%ずつ、税抜きと答えた企業では「注意書きを掲示して税抜き価格のみ表示」が四割で最多だった。

 消費者心理に詳しい京都橘大の永野光朗教授(61)によると、テークアウトと店内飲食で異なる価格を表示した場合、標準税率の店内飲食は「損」との印象を与えかねない。「高い」と思わせないために税額を明記しなかったり、テークアウト料金を目立たせたりする可能性もあるといい「消費者が仕組みを理解し、選択することが大切」と話す。

 (河郷丈史)

 

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