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中日懇話会

第534回 減災 平時の備え重要 NPO代表理事・栗田さん

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 第534回中日懇話会(中日新聞社主宰)が18日、名古屋市中区のホテルで催され、NPO法人レスキューストックヤード代表理事の栗田暢之(くりたのぶゆき)さん(54)が「減災と被災者支援〜ボランティアの現場から考える」と題して講演した。東日本大震災などを例に「被災者ニーズが多様化する中、多くのボランティアが活動している」と現状を報告し、NPOの連携や、南海トラフ地震を見据えた平時の備えの重要性を語った。

 【市民権を得たボランティア】

 台風15号で被害を受けた千葉で、ボランティアを受け付けて被災者ニーズとマッチングする災害ボランティアセンターが開設された。今は当たり前のようにボランティアセンターができる。

 ただ、できることとできないことはある。千葉でニーズが高いのは、自宅の屋根にブルーシートを張ることだが、一般ボランティアでは難しい。NPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」が、行政などと連携して対応している。

 災害が起きるたび、何千人、何万人のボランティアが駆けつける。少子高齢化、地方の過疎化で、地域で頑張ろうと思っても難しい。穴埋めの一翼がボランティアだ。1995年の阪神大震災がボランティア元年で市民権を得た。国も災害対策基本法改正で、初めて「ボランティア」という言葉を法律に明記した。

 【ボランティアのネットワーク化】

 2011年の東日本大震災で、私たちは宮城県七ケ浜町で支援を始めた。多くのボランティアセンターができ、私たちNPOもそれぞれ頑張ったが、集約するネットワークがないため、JVOADを立ち上げた。連携して支援の漏れ、抜け、落ち、むらをなくす。

 現地のニーズを把握して支援するのは難しい。NPOのネットワーク、社会福祉協議会のネットワークが連携すれば対応しやすい。また専門知識があるボランティアが必要だ。

 【平時の備え】

 平常時が大事。南海トラフ地震に備えて、室内の安全対策など、今できることはすぐしないと。地域や職場、学校で機能強化を図ることが大事だ。自分が助かるための準備、声かけ、訓練、支援のネットワークが命を守る重要ポイントだ。

 事前の備えが命を守る。事後の適切な災害対応が、その後の暮らしを守る。私たちのような民間支援セクターの役割と期待が大きくなってきている。ボランティアの質の向上を図り、専門性の高いNPOの持続可能な環境整備が必要だ。

 

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