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中日懇話会

第523回 野党 結集し立て直しを 一橋大院・中北教授講演

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 第523回中日懇話会(中日新聞社主宰)が22日、名古屋市内のホテルであり、一橋大大学院の中北浩爾(こうじ)教授(50)が「異次元の長期政権 安倍自民党『一強』を問う」と題して講演した。安倍政権を「ブレーキがない状態」と分析し、「本来的には野党側が立て直し、政権交代のある政治にするのが望ましい」と与党に代わる選択肢の必要性を強調した。講演の要旨は次の通り。

 【一強の現状】

 一強には2つの側面がある。2012年の総選挙以来、国政選挙で自民党が5連勝しているように政権交代が見通せない面と、安倍晋三首相自身が党内で強い権力を持つ面だ。官僚も首相官邸の意向におそれを持っている。これが公文書の書き換えまで行われた、森友学園や加計学園を巡る問題を起こした。いずれも14年総選挙に勝ち、政権の長期化がはっきりしてきた後に発生した。強すぎる権力は腐敗してこうした問題を起こす。

 ところが9月の党総裁選で、一強にもほころびが出てきた。大勝した首相は、その後の内閣改造・党役員人事で、地方票の45%を取る善戦を見せた石破茂氏の支持勢力を冷遇した。党内融和は崩れてきている。

 【改憲の展望】

 現実には改憲は非常に困難だ。首相の言う自衛隊明記には党内に異論があり、公明党にとってもハードルが高い。強引な形で国会発議しないと済みそうになく、その後の国民投票で「強引じゃないか」とマイナスに働く。

 遮二無二進めれば強引さを問われ来夏の参院選で負けてしまう。一方で(衆参両院で議席の)3分の2を改憲勢力で持っているうちに早く発議したい、というジレンマにもなっている。

 【今後の政局】

 小泉純一郎元首相は投票率が高い中で無党派層の票を集めて勝ったのに対し、安倍氏は低投票率で支持基盤を固めて勝っている。さらに公明党との選挙協力もある。連立解消は当面ないだろう。

 対する野党はバラバラでは勝てないから結集し、無党派層の追い風をつかまなければならない。しかし、昨年の小池百合子都知事の希望の党を巡る騒動で、野党間には深い傷が残る。修復に時間がかかりそうだ。

 来夏の参院選では、悪くても自公で改選過半数は取る。安倍氏は、歴代首相の通算在職期間で桂太郎氏(2886日)を超えて1位になりそうだ。

 

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