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「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

【第3部 いのち】 捨て犬 新たな家族へ

新たな「家族」に引き合わせるため、一時保護をした野犬を抱く池田裕美子さん=金沢市神谷内町で(篠原麻希撮影)

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保護活動17年

 「石川ドッグレスキュー」(金沢市)代表の池田裕美子さん(40)は十七年にわたって、保健所が捕獲した捨て犬や野犬を一時的に保護し、新たな「家族」に引き合わせ、命を守ってきた。(小川祥)

 七日、池田さん宅を訪ねると、広さ三畳半の保護ルームに生後二カ月ほどの子犬三匹がいた。能登地方で捕獲された野犬で、石川県南部小動物管理指導センター(小松市)から一月下旬に引き取った。

 少しずつ慣れ、池田さんの手からも餌を食べるようになった。当初はケージにこもりっきりで、「抱っこすると尿やふんを漏らして大変でした」と池田さん。一匹を膝に乗せ、背中をなでる。この後、新たな「家族」との面会に向かう。

 以前に引き合わせた飼い主から、送られてきた犬の写真には、甘えたように舌を出す姿が写っていた。「頑張ってよかったと報われた気持ちになる」

 池田さんは小学生の時、保健所で殺処分を待つ犬を見た。それ以降、捨て犬がいたら、飼ってくれる人を近所で探すように。大人になり、二〇〇二年二月、ドッグレスキューを一人で設立した。できる範囲で活動するつもりで、この年に五十九匹を救った。

 活動を知り、犬の世話を手伝う人が現れたこともあって、保護する犬を増やした。〇四年は百六十八匹、〇五年は二百八十九匹、〇七年は三百四十九匹。だが、増やしすぎた。

 「自分の生活を犠牲にしてまでやれない」と手伝ってくれる人が離れていった。池田さんはあくまで少しでも多くの命を救おうと思ったが、あるとき、一人が犬にかまれて負傷した。

 自分のできる範囲を超えていると感じ、〇八年からは百匹ほどに絞った。活動は再び軌道に乗り、新たに助けてくれる人も現れた。今は一時保護をしてくれるスタッフが約十人、餌などを寄付してくれるサポーターが約五十人いる。

 十七年間で救った犬は約千九百匹。捨て犬が減ったこともあり、県内で一七年度、殺処分された犬は十二匹。池田さんは「ゼロになる日が来ると信じている」。

殺処分数大幅減

 環境省によると、二〇一七年度、全国で約三万八千五百匹の犬が保健所に引き取られた。そのうち、殺処分(保管中の自然死を含む)は約八千三百匹で、〇七年度の九万九千匹と比べると、十分の一以下に減った。

 一七年度、石川県内の保健所が引き取った犬は百九十匹。誰にも引き取られずに、殺処分になったのは十二匹だった。

石川テレビで今夕特集

 北陸中日新聞は石川テレビ放送と「守る」という言葉をもとに取材し、共同報道企画「守る」を隔週で、連載しています。石川テレビの特集は14日午後6時25分ごろからの「石川さんプライムニュース」で放送します。

 

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