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「守る」北陸中日・石川テレビ共同企画

【第3部 いのち】 能登で日常 取り戻すまで

リハビリで起き上がる中越義秀さん(右)=七尾市富岡町で

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七尾・恵寿総合病院 リハビリ充実

 能登地区の地域医療を支える医療機関の一つ、恵寿総合病院(七尾市)。「命を救うだけでなく、その後の生活も守る」。目指すのは、急性期から退院後まで切れ目のない診療。その代表例が、心臓病の治療技術と充実したリハビリ体制だ。

 心臓血管外科医の西沢永晃医師(49)は「心筋梗塞では治療までの時間が早いほど、その後の状態が良くなる。能登の大きな病院として、金沢市まで行かなくても適切な処置を提供していきたい」と話す。急性心筋梗塞などにも対応する。

 受け入れる患者は増えている。二〇一七年度、心臓疾患などで同院恵寿ハートセンターに入院する患者を、毎日積算した延べ人数は約一万三百人。一三年度の約一・三倍だ。

 治療と同じように大切なリハビリも充実している。「胸に負担を掛けないように、横向きになって手をついて起きましょう」。理学療法士に促された中越義秀さん(67)が、ベッド上で数分間、背もたれなしで座り、体を動かすリハビリを続けていた。「もう一度趣味のスキーをしたい」と笑顔を見せる。

 五日に、左心室の大動脈弁が硬化して血流が悪くなる「大動脈弁狭窄(きょうさく)症」の手術を受けた。手術から二日後の七日から、筋力と体力の回復を目的とする心臓リハビリを始めた。五日間ほどで、起立、歩行などの基本動作をしっかりできるように回復させ、約二週間から二カ月間、有酸素運動を行って退院する。

 理学療法士は約百人と充実していて、土日祝日もリハビリを受けられる。「休んだら、休んだ分だけ体は悪くなる。週末に手術があっても、一般的には翌日から決められた日程で体を動かしてもらう」

 リハビリテーション科の川北慎一郎医師(65)はそう話す。能登の病院でリハビリ専属の医師がいるのは、恵寿総合病院だけだ。

 「能登に多い高齢者は心臓病で倒れても、それ以外にも病気が見つかることが多い」という。手や足に障害があれば特別な運動メニューを提案し、認知症があれば単純な作業に変更するのが、川北医師だ。そうしたきめ細かな対応が、患者の社会復帰を助けている。 (中川紘希)

 

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