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ホクリクサンショウウオ 羽咋・柳田で今年も卵

守る会確認 獣害頻発も無事

杉の枝葉に産み付けられたホクリクサンショウウオの卵と成体=羽咋市柳田町で

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 県の絶滅危惧I類で、羽咋市指定天然記念物のホクリクサンショウウオの産卵が、今年も同市柳田町で確認された。ホクリクサンショウウオを守る会の架谷成美(はさたにしげよし)会長(77)が五日に保護地で卵を発見し、「イノシシの影響が心配だったが、無事に見つけることができてほっとした」と話した。(室木泰彦)

 同種は、能登半島や富山県の一部でしか生息が確認されておらず、本州のサンショウウオ類では最も限定された範囲で生息する貴重な両生類だという。都市化や稲作の中止などで産卵場所が減り、絶滅の恐れがあるため、市は増殖池を設け保全活動に努めている。架谷会長は県の許可を受け希少野生動植物調査員として、柳田町など市内四カ所と七尾市内一カ所を巡り、観察を続けている。

 架谷会長によると、柳田町の保護地で、産み付けやすいように置かれた杉の枝葉に五日、ゼリー状の卵のう一対があるのを確認した。卵は七十五個ほどで、一匹が産卵したという。水温によっても変わるが、五十〜六十日ほどでふ化する。柳田町での産卵は時期が早いといい、他の生息地の産卵ピークは二月終わりごろから三月にかけての見通し。自主的に観察した志賀町の生息地でも六日に産卵を確認できた。

 近年、池や周辺でイノシシが出没し踏み荒らされるなどの被害が出たため池周辺には電気柵が設置されている。この影響で今年も繁殖できるか懸念されていたが、無事産卵できた。昨年ふ化した三センチほどの幼生、三年以上生きている一〇センチほどの成体も見つかった。

 ただ、毎年確認できる卵のうは三十一、三十二個と一定で、なかなか増えないという。状況からイノシシに食べられた可能性は低いが、共食いのほか鳥やヘビなどに食べられるためとみられる。

 架谷会長は、保護の大切さを若い世代に伝えていくためにも毎年近くの西北台小学校の児童に卵を観察してもらっており、今年も二月ごろに予定。「産卵期から六月ごろまで水があることが繁殖には不可欠。卵からうまく育てばもっと増えるはずで、今後も環境を守っていきたい」と話した。

 

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