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万葉集から古里読み解く 家持の「長浜の海」は穴水湾

万葉集と穴水町のつながりを紹介した東四柳史明さん=穴水町さわやか交流館プルートで

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金沢学院大名誉教授 東四柳さん講演

 元号令和の出典元となった現存する日本最古の歌集、万葉集と穴水町のつながりをテーマにした講演会が、複合公共施設「町さわやか交流館プルート」であった。町民ら三十人が往時に思いをはせ、地域の歴史に興味を深めた。(田井勇輝)

 北陸の地域史に詳しい東四柳史明(ひがしよつやなぎふみあき)さん(71)=金沢学院大名誉教授、同町=が「『万葉集』と穴水の世界」と題し登壇。奈良時代の歌人で万葉集を編さんしたとされる大伴家持(おおとものやかもち)の歌を紹介した。

 家持は能登国が併合された越中国に国司として赴任した。七四八年に職務で能登地方を視察した際には「珠洲の海に朝びらきして漕(こ)ぎ来れば長浜の湾(うら)に月照りにけり」と詠んだ。

 東四柳さんは「珠洲の海を船で朝早く出発し、長浜の海までこいできた。月の光が海面に映し出され、大変きれいだ」と解釈。長浜の海が穴水湾に該当すると指摘した。

 「万葉集の記録から家持は長浜の海上で宿泊している。波穏やかな場所でしか泊まれないはずだが、入り海の穴水湾にその特徴がある」と力説。日本最古の百科事典とされる平安時代の「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」で登場した能登地方の地名に長浜があり、地理的な条件から穴水に当たるとした。

 締めくくりに「地域おこしが盛んに言われているが、歴史からヒントを得ると地域の特性を生かせる」と説明。「穴水は星のきれいな町であるが、昔から月もきれいと知ってほしい。月見の会を開いたら、万葉集に登場したという町の個性を生かせるのでは」と述べた。

 講演会は施設内の穴水公民館が主催。「町の歴史講座」として開き、本年度二回目。七日は最終回で、東四柳さんが「能登天領と穴水地域」と題し講演する。午後二時〜三時半、入場無料。

 

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