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漆の山作り 全国に発信 輪島の団体、NPO法人に

かつて自分で植樹した桜の木を見つめながら、植樹の意義を語る八井汎親さん(左)=輪島市河井町で

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中山代表「木と一緒に活動も大きく」

 輪島市でウルシの木の植樹を進める団体「漆の山作り委員会」が今月、NPO法人となり、再出発した。活動の知名度を高め、多くの賛同者を集めて活動の幅を広げることが狙い。中山治代表(58)は「最終目標のウルシ千本の植樹は変わらない。活動を多くの人に知ってもらい、ウルシの木と一緒に活動も大きくしていきたい」と意気込みを新たにしている。(関俊彦)

 委員会は昨年四月、中山さんが働く市内の漆器製造販売「大徹八井漆器工房」を中心に、任意団体として活動開始。市内各地でウルシの苗木の植樹を始めていたが、活動の信頼性を高めて全国から賛同者を集めるため、並行してNPO法人設立の準備を進めていた。

 今月上旬には、NPO法人設立と今後の活動を役員や賛同者に説明する総会を兼ねた花見会を市内で開催。工房の八井汎親(ひろちか)さん(81)は、自身が五十年前に植樹した桜を見つめ「木を植えることは、すぐに結果が出るわけではなく、長く大変な道のり。でも先の時代を豊かにするために、今立ち上がらなければならない」と活動の意義を語った。

 委員会ではこれまで約百五十本のウルシの苗木を各地に植えており、中山さんは「今のところ順調に根付いている」と説明。今後は、市内の耕作放棄地の所有者らと相談して植樹場所を探しつつ、日本有数の漆産地である岩手県二戸市浄法寺町に苗木の育成を依頼し、年間五十本程度の植樹を続けていく方針。ウルシの木から漆がかきとれるのは早ければ十年後となる。

 中山さんは「NPO法人設立は決してゴールでなく、みんなの心が一つにならなければ意味がない」としつつ「任意団体では得られなかった社会的な信頼を得ることができ、植樹場所の相談もしやすくなるはず。引き続き、地元住民と協力しながら植樹を進めていきたい」と話している。

 

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