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豊島二冠、藤井七段を下す 竜王戦本戦準々決勝

竜王戦本戦の準々決勝で豊島将之二冠(右)に敗れ、対局を振り返る藤井聡太七段=23日夜、大阪市福島区の関西将棋会館で

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 将棋の最年少棋士藤井聡太七段(17)=愛知県瀬戸市=が二十三日、大阪市の関西将棋会館であった第三十二期竜王戦の本戦トーナメント準々決勝で、愛知県一宮市出身の豊島将之二冠(29)=王位、名人=と対戦した。東海地方が生んだスター二人の対決は、豊島二冠に軍配が上がった。

 藤井七段は本戦に残っているタイトル戦がなくなり、年内に初タイトルを獲得する可能性が消えた。

 公式戦で両者が対局するのは三度目。初手合わせは二〇一七年八月の棋王戦本戦で、千日手で指し直しになる熱戦の末、豊島二冠が勝利。今年五月の銀河戦本戦も豊島二冠が勝った。

 対局は持ち時間各五時間で、藤井七段の先手で始まった。角換わり腰掛け銀の戦型で、じっくりした展開に。藤井七段がリードした場面もあったが、持ち時間を多く残した豊島二冠が逆転し、百四十六手で藤井七段を投了させた。

 豊島二冠は八月二日の次戦で、今月九日に棋聖を奪われた因縁がある渡辺明三冠(35)と、決勝進出を懸け戦う。

 藤井七段が現在最も勝ち進んでいるタイトル戦は、二次予選中の第六十九期王将戦で、年内に挑戦者になる可能性は残っている。

◆苦労の多い将棋

 <豊島将之二冠の話> 序盤でゆったりと指され、苦労の多い将棋だった。過密日程なので体調に気を付けてしっかり調整し、力を出し切れるようにしたい。

◆読みの精度で差

 <藤井聡太七段の話> 中盤動いていったが的確に対応され、形勢を損ねた。駒がぶつかってから読みの精度で差が出た。力を付け、上を目指して頑張りたい。

◆黄金カード 名勝負の序章

 ともに愛知県で生まれた二人の天才棋士は、互いを強く意識しながら実力を高めてきた。

 今回、敗れた藤井聡太七段は、昨年十一月の本紙インタビューで、一年で最も印象に残ったニュースに豊島将之二冠のタイトル獲得を挙げた。そして「自分も成長していると思う。近いうちには勝負できるよう頑張りたい」と、意気込みを語っていた。

 その一カ月後、藤井七段は新人王獲得を記念した非公式戦で豊島二冠に初勝利。その力が同じステージに達していると証明した。

 一方の豊島二冠は五月、将棋界で最も伝統がある名人位を奪取。愛知県庁を表敬訪問し、こう言った。「(藤井七段が)どんどん強くなるのが怖いが、楽しみでもある。自分も頑張らなければいけないと、非常に励みになっている」

 互いに敬意を持ちつつ、静かにライバル心を燃やしているように見える。大山康晴と升田幸三、谷川浩司と羽生善治…。将棋界は時代ごとに黄金カードがあり、ファンを魅了してきた。これからの時代、二人はあまたの名棋譜を残すことだろう。本局は、そんな長い戦いの序章といえる。

 (岡村淳司、世古紘子)

 

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