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袈裟でもリボン運動を 大垣の吉田法衣店が商品企画

ピンクリボン運動などへの賛同を示す「ReBorn袈裟」=大垣市栗屋町の吉田法衣店で

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 乳がんの早期発見の重要性を啓発する「ピンクリボン運動」や、児童虐待防止を目指す「オレンジリボン運動」−。色付きリボンで社会問題への支援などを示す運動を、僧侶が着る法衣の分野で後押ししようと「ReBorn(リボン)袈裟(けさ)」を開発した。

 きっかけは昨夏、性的少数者(LGBT)への理解促進に賛同する僧侶から、シンボルであるレインボーカラーの袈裟の製作を依頼されたこと。袈裟の可能性を感じ、リボン運動から着想を得て昨年十一月、翌月の「世界エイズデー」に向け、エイズ患者への支援を示すレッドリボンをあしらった袈裟を発売した。

 近年、供物を子どもたちに配る取り組み「おやつクラブ」や子ども食堂を開くなど、社会福祉問題に取り組む寺が増えている。

 そんな中、レッドリボン袈裟を知った僧侶らから「こんなことができるの?」「僧侶として協力したい」などの反響があり、他のリボン運動に賛同する商品の製作を依頼された。そこで、ピンクリボンとオレンジリボン、臓器移植を普及啓発するグリーンリボンの三色を新たに開発した。

 紺や白茶色をベースに、胸元にリボンマークをあしらったデザインと、全面に大きくマークを描いた柄があり、これまでに五十本ほどを販売してきた。

 「ReBorn袈裟」の名前は、リボンと「生まれ変わる」の意味の英単語を掛け、法衣の堅いイメージから脱却したいという願いを込めた。宗派ごとに作りが微妙に異なっており、京都の西陣織の織元がデザインなどで協力。担い手不足に苦しむ西陣織の伝統の継承にも期待する。

 僧侶向けだけでなく、四国八十八カ所の遍路などの際に使われる一般向けの袈裟も製作。ピンク色を商品化したほか、小児がんで子を亡くして遍路の旅に出た両親からの注文で、小児がん患者を支援するゴールドリボン運動にちなんだ金色の袈裟を作ったこともある。

 新たな色やデザインの注文も随時受け付ける。吉田光利専務(39)は「地域に根差した寺の発信力や影響力は現在も大きい。若い世代を中心に社会問題に関心のある僧侶は多く、寺の新しい取り組みを法衣店の立場から後押ししたい」と願う。

 (芝野享平)

 <吉田法衣店> 1890(明治23)年創業。僧侶や寺院向けに法衣や袈裟、打敷や寺院幕などの仏具を製作、販売する。大垣市栗屋町の店舗に加え、全国各地への出張販売も手掛ける。ReBorn袈裟は税別で1本3万5000円、輪のように首にかける輪袈裟型は1万4000円。一般向けのものは3000円。(問)0584(78)2964

 

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