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気良歌舞伎、郡上を飛び出す 保存会、岐阜市で初公演へ

主人公の演技に磨きをかける和田さん(左)=郡上市明宝で

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 郡上市明宝の気良(けら)歌舞伎保存会が十四日、岐阜市のぎふ清流文化プラザで開かれる「清流の国ぎふ 夏の地歌舞伎公演」に初出演する。演目は江戸時代の伊勢古市の遊郭を舞台にした「伊勢音頭恋寝刃(こいのねたば)」。気良歌舞伎にとって郡上市外で初の公演となり、出演者らは地歌舞伎の伝統を受け継ぐ地域の魅力を発信しようと、稽古に熱を入れている。

 県内で盛んな地歌舞伎を広く発信しようと、県の地歌舞伎推進プログラムの一環で二〇一六年から公演が開かれている。今回は気良歌舞伎保存会のほか、いび祭子ども歌舞伎保存会(揖斐川町)と常盤座歌舞伎保存会(中津川市)が出演する。

 気良歌舞伎保存会が披露する伊勢音頭恋寝刃は、江戸時代に伊勢の遊郭で起きた殺人事件「油屋騒動」を題材にした演目。神宮参詣者の案内役の福岡貢(みつぎ)が、名刀を巡る大名のお家騒動に巻き込まれ、遊郭を舞台に刃傷沙汰を起こす。

 出演者らは連日夜、郡上市明宝の明宝歴史民俗資料館講堂に集まり、本番に向けた稽古に励んでいる。舞台では狂気に満ちた人間模様が繰り広げられ、登場人物の感情表現に磨きをかけていた。福岡貢を演じる大同メタル工業の社員、和田将典さん(32)は「登場人物の心情が伝わるよう、役になりきって演じたい」と意気込む。

 同保存会は二十〜四十代前半の働き盛りの三十人で構成。途絶えていた地歌舞伎を、〇五年に当時の二十代の若者が中心となって復活させた。祖父や父からも演技を学んだという八幡信用金庫職員の沢奈央也さん(41)は「各年代の人たちが皆で一つの舞台をつくり上げる醍醐味(だいごみ)がある」と話す。

 明宝ハムの明宝特産物加工に勤務する高田新一郎座長(43)は、保存会の活動について「勤務先も含めて地元の温かい支援のおかげ」と感謝する。「地方でも若者がこれだけのことができるんだということを舞台で伝え、郡上の明宝をアピールしたい」と語った。

 (林勝)

 

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