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大野のカメ化石、新種か 01年発見、研究に期待

カメの新種の可能性があるマンチュロケリス属の肋板(左)と右下腹甲の甲羅の化石=大野市歴史博物館で

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化石が見つかった背中側の肋板の位置(左の図)と、腹側の右下腹甲の位置(右の図)

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 大野市教委は二十四日、市内で二〇〇一年に発見されたカメの化石二点が、新種の可能性があると発表した。中国遼寧省と隣接する内モンゴル自治区でしか化石が見つかっていないマンチュロケリス属のカメ類で、東アジアの陸域生態系の復元などにつながる可能性がある。マンチュロケリス属は分類上、「属」の上位の「科」が定まっていないなど謎が多く、研究の広がりも期待される。

 化石は背中側の甲羅の肋板(ろくばん)と、腹側の右下腹甲の各一点。肋板は幅四十九ミリ、長さ十六ミリ、右下腹甲は幅五十五ミリ、長さ六十六ミリで、厚さはともに一ミリ。大野市長野の天頭谷(あまがしらだに)の手取層群でアマチュア研究家が発見した。地層の年代はジュラ紀末期に近い約一億四千五百万年〜一億三千万年前の白亜紀前期と推定され、中国で見つかった地層よりも古いという。

 カメ類化石の国内第一人者である早稲田大の平山廉教授と県立恐竜博物館の薗田哲平研究員の協力を得て調査し、肋板の中央にマンチュロケリス属にしかないくぼみを発見。肋板に中国の化石にはない線上の模様があり、甲長も二倍の三十センチと推定され、新種の可能性が高いとしている。発見部位が少なく、新種と断定するには至らなかった。

 化石発見で世界的に知られる遼寧省の地層は、恐竜化石が多く見つかる北陸などの手取層群と同じ年代だが、市教委の酒井佑輔学芸員は「緯度もほぼ同じなのに、同じ種類の恐竜化石が見つからない不思議があった」と、同属のカメが発見された意義を説明する。

 大野市のカメ化石は中国や手取層群で見つかっているカメよりも一千万年ほど古い。酒井学芸員は「手取層群のカメは年代別に第一〜第三の世代に分かれると考えられていたが、その前があったことになる。手取層群で最も原始的なカメ」と話した。

 酒井学芸員らが新種の可能性をまとめた論文は一日に学術雑誌「早稲田大学国際教養学部紀要第十六号」に掲載された。実物は五月三十一日まで、大野市朝日の和泉郷土資料館で展示している(新型コロナウイルス感染予防のため、今月末まで休館)。

 (山内道朗)

 

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