トップ > 福井 > 11月9日の記事一覧 > 記事

ここから本文

福井

換気不十分でCO充満 関電、高浜トンネル事故で報告

 関西電力高浜原発(高浜町)で九月、トンネル工事中の作業員九人が一酸化炭素(CO)中毒で救急搬送された事故で、関電は八日、換気が不十分で、エンジン付き溶接機から出たCOがトンネル内に充満したことが原因だとする調査結果をまとめ、県に報告した。空気を取り入れる送気管を設置するなどの再発防止策を取る。

 事故は九月十九日、高浜1、2号機のテロ対策施設となる特定重大事故等対処施設(特重施設)に関連したトンネル工事で発生。本坑から枝分かれしたトンネルの突き当たり付近で、溶接作業などをしていた作業員がCO中毒になった。

 当時トンネル内には送気と排気のファンを一台ずつ設置していたが、関電が検証実験をすると外気がうまく流れずに排ガスがトンネル内に滞留し、COの濃度が基準の六〜十倍になったという。

 対策ではエンジンを使わない溶接機に変えたり、CO濃度測定機を増やすなどする。事故の三時間半〜五時間前にも作業員二人が頭痛や体調不良を訴えていたことも判明し、関電は異常発生時の作業中断など安全優先を工事業者などに徹底する。

 大飯原発(おおい町)で十月三十一日に特重施設関連のトンネル工事で作業員が四メートル転落して重傷を負った事故の調査結果もまとまり、作業ルールに反して足場から身を乗り出して作業していたのが原因として、足場の設置位置の改善や作業員のルール順守の徹底を進めるとした。

 八日は関電原子力事業本部の水田仁本部長代理が県庁を訪れ、清水英男県安全環境部長に調査結果を報告。清水部長は「トンネルでの作業リスクを十分に洗い出していなかったのは大きな問題だ」と批判し、改善を求めた。それぞれの事故で中断していた作業は近く再開予定。両原発の特重施設は四月時点で完成が設置期限から一〜二年半遅れる見通しとなっているが、水田本部長代理は報道陣の取材に対し、事故でさらに完成の遅れが生じることはないとの見通しを示した。

 (今井智文)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索