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GPS活用し田植え 坂井「スマート農業」実証事業

手を離しても等間隔に苗を植えながら直進するGPS田植機の性能を確認した実演会=坂井市坂井町福島で

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 ロボットや人工知能(AI)などを使った「スマート農業」の実証事業が二十六日、坂井市で始まった。県内の農業法人を核にした県スマート農業推進協議会が、衛星利用測位システム(GPS)を活用した田植機の実演を公開。国が高齢化などの農業課題を解決する切り札と位置付けるスマート農業の技術確立や普及に向けて、集中的に取り組む。

 推進協は二十五日に発足。「若狭の恵」(小浜市)、「農事組合法人エコファーム舟枝」(鯖江市)、「田中農園」(坂井市)の三農業法人と、それぞれ共同事業体を組む県や大学、農機メーカーなどで構成する。各共同事業体の取り組みは、三月に農林水産省の実証プロジェクトに採択された。それぞれの事業について情報交換し、生産から出荷までの営農支援を検討するほか、スマート農業の普及拡大に向けた実演会を定期的に開いていく。

 二十六日は、田中農園の水田でGPS田植機の実演会があり、地元の農業者やJA関係者が見学。田植機に取り付けた受信機によって、手を離しても正確に直進し、ぬかるみでタイヤが空転しても等間隔で苗を植えていく様子に興味津々だった。計画通りに苗を植え付けを完了し、生育がふぞろいになりにくいという。

 田中農園では水稲、大麦、大豆の二年三作の効率化を進め、規模拡大や園芸拡充を目指す。現在の耕作面積は百十ヘクタールで、田中勇樹社長(40)は「田植えや収穫などはアルバイトに任せ、計算上では二倍まで拡大が可能」と展望した。

 県農業試験場やJA花咲ふくいなどと連携し「二年間で収量は一割増、労働時間は三割削減」を目標に掲げる。遠隔操作が可能な自動走行トラクターや、食味を左右するタンパク質含有率を収穫しながら計測できるコンバイン、生育診断のためのドローンなどを導入する予定。

 若狭の恵は小浜市などと協力し、栽培データの収集、分析を徹底して中山間地での大規模水田経営モデルの確立を目指す。エコファーム舟枝は自動走行トラクターで菜の花をすき込むなどし、特産の「さばえ菜花米」の生産効率化などを計画。後継者の確保に向けたアピールポイントにもしたい考えだ。

 (北原愛)

 

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