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啓新高野球部を創部当初から応援 坂井の大嶋さん、甲子園へ

「甲子園でも啓新らしく頑張ってほしい」と話す大嶋さん=坂井市丸岡町小黒の啓新高の野球場で

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 第91回選抜高校野球大会に出場する啓新高野球部を2012年の創部当初から、見守り続けてきた人がいる。坂井市丸岡町舛田の大嶋誠さん(71)。偶然の出会いをきっかけに練習を手伝い、専用グラウンドの整備も買って出た。「選手たちは孫のよう。甲子園でも仲間を信じて、元気いっぱいに頑張ってほしい」と応援する。

 大嶋さんは武生工業高野球部出身。高校野球への思い入れは深く、建設会社に勤務しながら四十年以上、高校野球の審判を務めてきた。

 啓新高野球部との出会いは、定年直後の二〇一二年春。散歩中に坂井市の三国運動公園野球場で練習しているのを見掛けた。当時の監督の大八木治さんは東海大甲府(山梨)の監督などでの実績から有名で、その指導法に興味を持った。「練習を見せてもらってもいいですか」と声を掛けると、グラウンドに入れてもらえた。

 当時の部員は十六人だけ。紅白戦もままならない。けれど、懸命に練習する選手たちの姿に心を打たれた。大嶋さんは、外野での球拾いを買って出ることに。その後、京都や岐阜での練習試合の応援にも駆けつけるようになった。

 偶然は重なる。その冬、同校の荻原昭人校長から「専用グラウンドをつくりたい」と相談されたが、その候補地は大嶋さんの自宅のすぐ近く。大嶋さんは校長と地元の住民を引き合わせ、率先して話を進めた。二年後、完成したグラウンドのこけら落としの試合で球審に指名されたのは大嶋さん。その後も、グラウンドの整備や周辺の草刈りに精を出した。

 雪がなくなった春から、グラウンドでの練習は始まる。毎日午後四時半ごろ、選手たちの準備運動の掛け声が聞こえてくると、大嶋さんはグラウンドに駆け付けては、練習を見守る。公式戦の審判は引退したが、紅白戦の審判をいまだに引き受けることもある。

 いよいよ迎える選手たちの晴れ舞台。当然、甲子園まで応援に駆け付ける。チームの歴史を知る大嶋さんの目には、今年のチームは特に団結力が強いように映る。「相手は強敵だが、持てる力を出せば必ず通用する。粘り強く戦ってほしい」と期待している。

 (籔下千晶)

 

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