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小池知事、25日まで外出自粛の要請せず 五輪が足かせか

 首都東京で新たに四十一人もの新型コロナウイルス感染が確認された二十五日、小池百合子知事は今週末の不要不急の外出自粛を要請した。政府の専門家会議が都市部での感染拡大に警鐘を鳴らしたのは十九日。しかし、知事が記者会見して感染防止への協力を呼び掛けたのは、気温が上がり各地に人出が戻った三連休を過ぎた二十三日だった。東京五輪・パラリンピックの開催延期が決まった途端の自粛要請には、後手に回ったとの批判が出そうだ。

 「“緊急事態宣言”を出す検討をしているが、どう思うか」。関係者によると、小池氏は三連休初日の二十日、都議会に影響力のある公明党都本部や創価学会幹部に相談を持ち掛けていた。この段階で五輪延期は決まっていない。小池氏は宣言を出せば、中止の引き金になりかねないと気をもんでいたという。

 この前日の十九日。政府の専門家会議は、都市部を中心に感染者が増加し、オーバーシュート(爆発的患者急増)を起こしかねないと懸念を示した。

 これに反応したのが大阪府の吉村洋文知事と兵庫県の井戸敏三知事。それぞれ三連休の大阪−兵庫間の不要不急の往来を控えるよう呼び掛けた。

 三連休中、都内の桜の名所や繁華街はにぎわいを取り戻した。さいたま市では、国などの自粛要請にもかかわらず、格闘技イベントが開催された。都幹部は「自粛ムードが長く続き、気の緩みが生まれているのでは」と懸念していた。

 これに呼応するかのように、小池氏は二十三日の会見で「ロックダウン(都市封鎖)」という言葉を持ち出し危機感を表明。だが、この日に要請したのは、大規模イベントの自粛継続や感染予防措置を講じた上での学校再開にとどまった。

 ところが二十五日夕、都庁内に衝撃が走る。感染者が一日で四十一人、合計でも二百人を超えた事態に、都幹部は「かつてない規模だ」と顔をこわばらせた。

 小池氏が最終的に、独自の「緊急事態宣言」を出した北海道並みに週末の外出自粛を求めたのは、五輪という最大の「足かせ」がなくなった後だった。

 

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