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認知症、医+食+運動で抑止 長寿研など予防プログラム開発

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 「認知症予備軍」の人の発症を遅らせることが期待される新たな予防プログラムを、国立長寿医療研究センター(長寿研、愛知県大府市)を中心とする産学連携の研究チームが開発した。新年度から愛知県と東京都で、四百人を超える被験者で実証研究を始める。運動・栄養指導や脳トレなどを複合的に組み合わせた独自の内容で、効果が確認されれば国内初。企業との連携で普及を目指す。

 研究には、医療・研究機関として長寿研のほか名古屋大、名古屋市立大、藤田医科大、東京都健康長寿医療センター、企業では統括役のSOMPO(ソンポ)ホールディングスのほかコナミスポーツ、SOMPOヘルスサポート、ネスレ日本が参加した。研究名は英語名の頭文字を取って「J−MINT(ミント)」と名付けた。

 被験者は何度も同じ質問を繰り返したり、置き忘れが目立ったりするなど軽い認知機能低下が見られる人が対象。医療・研究機関が生活習慣病を管理し、コナミは認知機能低下の抑止効果があるエクササイズ「コグニサイズ」を指導する。その他の企業は予防食品などの栄養指導や、タブレットを使った脳トレの認知機能訓練を担当する。

 また、長寿研が開発したアルツハイマー病の原因物質を血液で診断できる「バイオマーカー」や脳画像などを使って、プログラムの効果を判定する。

 実証研究では四百四十人の被験者を半分に分け、一方には予防プログラムを一年半実践してもらい、通常の診療にとどめるグループと比較する。二〇二一年度末には結果が判明する見通し。

 こうした複合的な予防プログラムの開発では、一五年にフィンランドの研究チームが世界で初めて効果を実証したが、国内では例がない。

 長寿研の荒井秀典理事長は「国内で認知症の人は五百万人、予備軍は四百万人と推定され、国民病となりつつある。根拠がはっきりしない“予防法”が横行しており、エビデンス(科学的根拠)がある手法を確立するとともに、企業との連携で発症を遅らせる社会的なシステムをつくりたい」と話している。

 (大森雅弥)

◆新年度に実証研究、参加者募る

 長寿研は、この研究の被験者を募っている。対象は六十五〜八十五歳で、軽い認知機能の低下が見られる人。事前の検査で被験者になれるかどうかを判定する。医療機関による生活習慣病の管理はかかりつけ医でも可能。運動指導は、長寿研またはコナミのスポーツクラブなど(所在地=名古屋市昭和区、緑区、愛知県豊明市、東京都板橋区、北区)に週一回通う必要がある。予防プログラムは診療以外は無料。プログラムを受けない場合も検査は無料。申し込み、問い合わせはJ−MINT事務局=電0562(48)4761=へ。

 

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