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豊田の団体、動く外国客案内所 ラグビーW杯

ラグビーW杯の外国人観戦客と語り合う「Toyotaまるごとおせっかい」のメンバー=愛知県豊田市の名鉄豊田市駅で(吉岡広喜撮影)

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 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開催都市の愛知県豊田市で、「おせっかい」をモットーに外国人観戦客らを英語でもてなす市民団体がある。そろいの黄色いTシャツの胸には、「i」の表記。文字通り、動く「案内所」のようだ。団体の名は「Toyotaまるごとおせっかい」。

 九月二十八日午後九時すぎ。南アフリカ対ナミビア戦のノーサイドの笛を聞いた観戦客の波が、豊田スタジアムから名鉄豊田市駅に押し寄せた。

 「どこまで行きますか」。改札前でキョロキョロする外国人を見たら即、声を掛ける。試合後とあって、駅には大会公式ボランティアや豊田市独自のボランティアはもういない。持ち場が決まった公的なボランティアでは手が届かない「すき間」を「おせっかい」で埋めていく。駅員に代わって英語で乗り換え経路を案内。遠客は笑顔でホームへと消えた。

 「Toyotaまるごとおせっかい」のメンバーは、市内の高校生から八十代までの六十人ほど。二〇一六年に誕生した。

 二〇年の東京五輪・パラリンピックに合わせ、全国各地で外国人観光客の増加が見込まれることから、豊田でも何かできないかと豊田市の朝日丘スポーツクラブ事務局長、三田博司さん(67)らが結成を呼び掛けた。

 これまでもラグビーW杯のリハーサルを兼ねて、和紙の里として知られ、外国人観光客が多い豊田市小原地区などに出掛け、案内を買って出た。

 豊田でのラグビーW杯は、九月二十三日のウェールズ対ジョージア戦を皮切りに四試合。メンバーは試合当日や前日などに豊田市駅周辺に繰り出す。

 三、四人で班をつくって外国人に声を掛け、「困り事」を探す。すしが食べたいと言われ、メンバーお薦めのすし店にお伴したり、終電を逃した外国人に深夜バスを見つけてあげたりしたことも。

 五日の日本対サモア戦、豊田での最終戦となる十二日のニュージーランド対イタリア戦でも、おせっかいを焼くつもりだ。

 メンバーの一人で、米国に一年間留学した経験がある大学四年生都築直純さん(21)は「楽しみながらやれている」と話す。

 三田さんは「意気投合して、スポーツバーで夜通しラグビーやお国自慢について語り合ったこともある」と楽しげ。W杯後も、市で開かれるスポーツの国際大会に合わせて活動するという。三田さんは「W杯で豊田を訪れてくれた外国人がまた来てくれたら、僕たちの活動の場が広がる。日本の文化でもある『おせっかい』の輪がもっと広がればうれしい」と話した。

 (森本尚平)

 

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