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中電、洋上風力に参入 秋田沿岸、来年にも着工

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 中部電力は、大手商社の丸紅など十三社と共同で、秋田県沿岸での洋上風力発電所の事業化に乗り出す。二〇二〇年にも着工する見通し。関係者によると、二二年末までに営業運転を始める計画で、中電が参画する初の洋上風力発電所となる。中電の再生可能エネルギー拡大策の一環で、今回の共同事業で洋上風力の開発や運営のノウハウを蓄積し、三〇年代をめどに自社中心の開発を目指す。

 プロジェクトは、中電と丸紅のほか大手ゼネコンの大林組、関西電力などが出資する秋田洋上風力発電(東京)が実施。海底に風車の支柱を建てる「着床式」の発電所で、水深が比較的浅い秋田、能代の両港湾沿岸に計二十基余りの風車を設置し、約十四万キロワットの出力を見込んでいる。再生可能エネルギーの発電出力としては、中電最大規模の一般水力発電所・徳山発電所(岐阜県揖斐川町、約十六万キロワット)に相当する。

 秋田港と能代港では一六年から、季節や天候による風量の変化などを調べる風況調査を開始。三年余りの調査を踏まえ、十分な風量で安定した発電ができ、採算性のある事業として成り立つと判断した。地元関係者や行政機関との調整が終わり次第、工事の許認可を取得する。中電再生可能エネルギーカンパニーの鈴木英也社長は本紙の取材に「発電所の設備設計を終え、あと一年以内に正式に着工できるだろう」と語った。

 中電は風力や太陽光などの再生可能エネルギーの発電所を、三〇年ごろまでに二百万キロワット分増やして現状から出力を倍増し、発電量の20%強に引き上げる目標を掲げる。他社との共同開発を含め、一九年度からの五年間で約一千億円の設備投資をする方針だ。

 <洋上風力発電> 海洋上に風車を設置して発電し、海底ケーブルで陸地に送電する。海底から支柱を建てる「着床式」と、海上に風車を浮かべる「浮体式」がある。周囲に障害物がないため、陸上の風力発電よりも強い風が安定して吹き、周辺住民への騒音や景観など環境面で影響が小さいとされる。国際機関の調査では、国内の風力発電設備340万キロワットのうち、洋上は6万キロワットにとどまる。欧州では着床式を中心に英国で683万キロワット、ドイツで535万キロワットと導入が進んでいる。

 

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