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紙おむつ「持ち帰り」なし 岐阜市がルール見直し

保育士が使用済み紙おむつを入れ、業者が収集する専用ボックス=岐阜市の京町保育所で

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 公立保育所での使用済み紙おむつについて岐阜市は六月から、各保護者が持ち帰るルールを見直し、公費でまとめて処分する方式に切り替えた。保護者の負担軽減が目的で、同様の手法は岐阜県内などで増加。一方、中部地方では「便で健康状態を確かめられる」などの理由で持ち帰りを求める自治体も多く、対応が分かれている。

 岐阜市立京町保育所では保育士が〇〜二歳児約八十人分の紙おむつを、まとめて屋外の専用ボックスに入れる。男児(1つ)を通わせる母親(34)は「特に夏場は臭いが気になった。助かる」と歓迎した。

 同保育所は従来、対象の子どもごとに用意したふた付きバケツなどに、使用済み紙おむつを保管。毎日、迎えに来た保護者に渡していた。安藤尚美所長(58)は「どの子のものか間違えないよう、仕分ける保育士にも負担だった」と話す。

 新方式では、市が市立の全二十施設に専用ボックスを置き、月−土曜の朝、業者が収集する。事業費は年約四百三十万円。

 紙おむつの持ち帰りが長く続いてきたのは、各家庭で洗濯する布おむつが主流だった時代の名残ともいわれる。だが保護者らから「不衛生」「バスや電車で持ち歩くのは大変」との声があり、岐阜県内では四月、各務原市が保育所で処分する方式に変更。高山、山県市なども同様の取り組みを実施し、私立も自ら処分する保育所がある。

 これに対し、名古屋市、愛知県の一宮市や豊橋市、福井市や大津市は持ち帰りを続ける。名古屋市の担当者は、市民から保育所での処分を望む声が寄せられていると認めつつ「保護者が便をチェックすることで体調管理できるメリットがある。自前の処分はコストが大きい」と変更には慎重な姿勢をみせる。

 長野市は昨年度、保育所での処分を検討し、コストを調査したが「ほとんどの保護者が自家用車で送迎しているなどの理由で見送った」。

 津市は十年近く前まで保育所で処分していたが、週に数回のごみの収集日まで保管しておくのが不衛生などとして、持ち帰りに切り替えたという。

 中部学院大の留田由美講師(小児看護学)は「便に異常があれば、おむつを捨てずに医師に見せるのが望ましいが、通常の便ならそもそも持ち帰る必要はない。保護者や保育士の負担を減らすべきだ」と指摘している。

 (近藤統義、写真も)

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