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国産木材輸出急増、平成以降で最高 戦後の植林が収穫期、アジアで人気

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 日本の木材輸出が近年、急拡大している。二〇一八年の輸出額は前年比7%増の三百五十一億円に上り、平成以降で過去最高額になった。戦後の拡大造林政策で植樹された木々が半世紀以上を経て収穫期を迎え、海外の木材取引関係者が日本の木材に注目しているためで、アジアを中心に人気が定着しつつある。

 林野庁によると、日本の木材輸出額は一九六八(昭和四十三)年に四百十四億円の最高額を記録するなど、七七年ごろまでは多くの取引があった。その後、木材の輸入自由化や円高の影響を受け、大きく減少。平成に入って以降は百億円前後で推移してきたが、ここ数年で急激に拡大した。一七年に三百億円を突破し、一八年は五年前の三倍近くまで上昇した。

 一八年の輸出先の内訳は、中国が百五十九億円で最多。二位以下はフィリピンの七十九億円、韓国の三十二億円、米国で二十五億円だった。中国で住宅の内装材や梱包(こんぽう)材として需要が高まり、韓国でヒノキが健康に良いと評判を呼び、ここ数年ブームになっているのに加え、米国でも住宅フェンスとしての利用が伸びていることなどが需要拡大を後押ししている。

 日本は国土の七割が森林で、昭和二十〜三十年代に進められた拡大造林政策により一斉に植えられた木々が収穫期を迎えている。他方、海外では環境保全などの理由から木材の輸出に高い関税をかけたり、伐採を禁止したりする動きが広まり、日本の豊富な木材資源に注目が集まりつつある。

 ただ、一八年は一兆二千三百四十六億円に上った木材輸入額と比べ、輸出額は三十五分の一にすぎない。自治体や林業団体などでつくる日本木材輸出振興協会(東京都)は、輸出に取り組む業者の事業などを支援し、さらに取引の拡大を目指す方針で、担当者は「セミナーや商談会の開催、海外での需要のリサーチなどを通して、さらなる需要をつかんでいきたい」と話す。

 (中尾吟)

 

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