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スズキがブレーキでも不正 200万台リコール

 スズキは十二日、車の検査で制動力が不十分なブレーキでも合格とするなどの不正があったとして、約二百万台のリコール(無料の回収・修理)を実施すると発表した。費用八百億円を二〇一九年三月期連結決算で特別損失として計上する。不正は一九八一年六月ごろから昨年八月の発覚をはさみ今年一月ごろまで続いたとみられる。

 燃費や排ガス測定の抜き取り検査では〇八年四月から一八年九月にかけ、対象の約半数に当たる計一万一千七十台でデータ改ざんなどが見つかった。一六年にも燃費データの測定不正が発覚しており、不正を繰り返す企業風土の深刻さが浮き彫りになった。日産自動車やSUBARU(スバル)に続く検査不正で自動車業界の信頼が揺らいでいる。

 スズキの鈴木俊宏社長は十二日、国土交通省に不正の調査結果をまとめた報告書を提出し、謝罪した。その後、東京都内で記者会見し不正について「危機感を持って厳粛に受け止める」と述べた。ただ「状況の立て直しが私の役割だ」とも話し、辞任を否定した。鈴木修会長は「会社が急成長し、人材育成が追い付かなかったと反省している」とのコメントを出した。

 リコール対象は主力の軽自動車「スペーシア」や、相手先ブランドによる生産(OEM)も含め計四十車種。一週間後をめどに届け出る予定だ。

 不正があったのは、いずれも静岡県内にある湖西、相良、磐田の三工場。報告書によると、ブレーキのほか速度計でも必要な検査項目が省略された。無資格の従業員が検査員の印鑑を使用していた。自社調査に対し、現場が事実を隠蔽(いんぺい)した事例もあった。

 報告書は不正の背景として、検査員の人員不足や設備の老朽化、経営陣の検査業務に対する理解不足を指摘した。対策として今後二年間で検査員数を倍増させ、品質向上のため五年間で千七百億円規模を投資する。

 

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