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子育てママを応援する「with mama」

<みえ子育てリアル> 防災

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 台風や豪雨で今年も全国各地に大きな被害が出た。いつ起こるかわからない災害に備え、幼い子どもの命を守るためにも準備は欠かせない。でも、まずは何をしたらいいのだろう? 大切な心構えとは? 子育て世代が今するべき対策を取材した。

◆頼れる5点いつでも

レインジャケットの大人用(水色)と子ども用(ピンク色)をつなげた活用を提案するあんどうさん=東京都港区で

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 自らの被災体験やアウトドア知識を生かした講演活動を続けるあんどうりすさん=ペンネーム=が提唱するのは、普段から使うかばんを「防災仕様」にすること。非常用持ち出し袋を購入して保管しておくよりも、日常的に使うものを持ち歩くことで、いつでもどこでも備えられる。

 まずは発災から十五分間の命を守る最低限の五点。(1)スマホや携帯電話(2)閉じ込められたときに助けを呼ぶホイッスル(中に玉がないもの)(3)発光ダイオード(LED)ライト(4)小さなはさみやナイフを収納しているマルチツール、そして(5)知恵のある自分自身だ。

 子どもの年齢や自分の技術に合わせて、さらに必要な持ち物を加える。特に、赤ちゃん連れの場合は普段から持ち歩いているおしりふきシートやおむつを多めに持ちたい。シートは体全体をふくこともできるし、おむつは吸水性が高いためポリ袋に詰めるなどして大人の携帯用トイレに代用することも可能だ。

 アウトドア用品は役立つものが多い。レインジャケットは大人用と子ども用をファスナーでつなげば、ケープのようになり、赤ちゃんを抱っこしながら風雨や寒さを防げる。子どもが成長すればそのまま着せればいいので無駄にもならない。あんどうさんは「防災グッズを全部買って持ち歩くのは難しい。普段からできるだけ兼用して」と呼び掛ける。

◆歩けるうちに避難を

 台風や豪雨の際、赤ちゃんや子どもが一緒だと、なかなか避難の判断がつかないという人も多いはず。あんどうさんは「明るい時間、歩けるうちに避難して」と強調する。夜間の避難は危険だ。

 水害時、避難するべきか見分けるポイントの一つが「雨量」。「1時間50ミリ」を超えると都市部でも冠水が始まる。あんどうさんによると、大人は膝上まで水に漬かると流されやすくなる。流れの速い場所では、水位が足首の高さでもバランスを崩す。そうなる前に避難するのが基本だ。

 歩けないからといって、雨が強くなってから車で避難するのは避けたい。タイヤが3分の1まで水に漬かると、車が動かなくなる可能性が高い。「歩いて逃げられないところは車でも行けないと思った方がいい」とあんどうさん。万が一に備え、車の窓ガラスを割る道具も常備するといい。

 自分の住んでいる地域のハザードマップを事前に確認しておくことは、言うまでもない。

◆生きる力は遊びの中で 伊勢「リブ・リトルズ」

水に浸した米を湯せんで炊きあげる子どもら=2018年5月、伊勢市小俣町新村の大仏山公園スポーツセンターキャンプ場で

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 四歳と生後四カ月の二児を育てる伊勢市の山村水帆(みほ)さん(37)は昨年、母親仲間と団体「リブ・リトルズ」を立ち上げ、親子で楽しく防災を考えるキャンプや座談会を開いてきた。

 子育て世代は日々の育児に追われ、災害への準備は後回しになりがちだ。これまで山村さんが地域の防災訓練や講座に参加しても、同世代は少なかった。一方で、行政の支援対象は高齢者や障害者が中心で、「乳幼児世帯への視点が抜け落ちている」とも感じた。

 キャンプではテントやアウトドア用の調理器具の使い方、屋外調理の方法を学んでもらった。山村さんは「遊びを取り入れるだけで備えになる」と話す。今後も定期的に開きたいと考えている。

 山村さんは「周囲に頼れない状況も想定して、普段から親子で主体的に考え、生きる力をつけることが大事」と強調する。

 <あんどう・りす> アウトドア防災ガイド。兵庫県尼崎市で阪神大震災を経験した。2003年に出産後、子どもを守る防災の必要性を感じ、趣味で続けていたアウトドアの知識を生かした防災講座を始めた。全国での講演は年100回を超える。著書に「りすの四季だより」(新建新聞社刊)。東京都在住。

◆今回の読みどころ

 いざという時焦らず行動するために、必要な持ち物は何か、どのように避難するのか、親子で考えてみよう。

(文・熊崎未奈、デザイン・伊藤亜美、紙面構成・望月海希)

※次回は12月13日です

 

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