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豚熱(CSF)

あと1年で「非清浄国」 三重県訴え「国は積極的に情報を」

 家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染防止策として養豚業者らが求めている飼育豚へのワクチン接種を巡り、農林水産省は、接種すると国際的な取り決めで豚コレラの「非清浄国」になるとして否定的な立場を取っている。ただ、最初の発生から2年以内に感染が収束しなければ、自動的に非清浄国になる取り決めもある。国内では26年ぶりに岐阜県で感染が確認されてから、9日で1年。発生県の一つの三重県の幹部は「残り1年しかないのに、極めて重要な情報を農水省は積極的に公表していない」と反発している。

 国際獣疫事務局(OIE)の規定では、昨年九月の岐阜県での最初の飼育豚感染以降、日本は感染のない「清浄国」の格付けが一時停止中の状態。豚肉の輸出には支障がないものの、一時停止が解除されるには、最初の発生から二年以内に新たな感染がない状況が三カ月以上続く必要がある。

 「清浄国」という格付けは、海外に豚肉を輸出し、非清浄国からの輸入を制限する上で重要な役割を果たしてきた。三重など感染が確認された県はワクチンの接種を国に求めてきたが、この格付けを守ることなどを理由に国は否定的な立場を崩していない。

 ただ、このまま国内感染が収束せず、もう一年たてば「非清浄国」となる。

 この規定について農水省の担当者は「これまでも地方に説明してきた」としている。三重県では七月二十四日に養豚場で初の感染を確認。同県幹部は八月に入ってこの規定を知ったといい、「ワクチンを打つかを判断する上で重要な情報で広く公表しないのは説明不足だ」と指摘する。

 一方で、地域を区切ってワクチンを接種する場合、その地域から豚肉を外に出さないなどの条件を満たせば、国全体では「清浄国」の立場を保つことができる。同幹部は「これまでと同じ対応では収束は難しい。一刻も早く発生県に限定してワクチンを接種し、感染拡大を抑え込むしかない」と訴えている。

      ◇ 

 岐阜県は四日、大野町で死骸で見つかった野生イノシシ一頭の感染を新たに確認した。県内の感染は計八百七十五頭になった。

 (森耕一)

 

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