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知るコレ!

「夢の鏡」今やアート 万華鏡 伝来200年

巨大万華鏡を楽しむカップル=愛知県西尾市の三河工芸ガラス美術館で

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 片目をつぶってのぞいてみると、夢のような世界を見せてくれる万華鏡。イギリス北部のスコットランドで生まれた魔法の鏡が日本に伝来して今年で200年です。今も多くの人を引きつける万華鏡の魅力に迫りました。(石川由佳理)

■スコットランドで発明

 万華鏡が生まれたのは1816年。スコットランドの物理学者デイビッド・ブリュースターさんが発明しました。灯台の明かりがどこまで届くかを調べる中で、光の反射や屈折を研究するうちに思い付いたと言われています。

 そのわずか3年後、万華鏡は日本にも伝わっていたようです。江戸後期の作家浜松歌国の「摂陽奇観」には、19(文政2)年10月に「此頃 紅毛渡リ更沙目鏡流行 大坂にて贋物多く製ス」と記述があります。埼玉県川口市の日本万華鏡博物館の大熊進一館長(69)によると、染織品の更紗(更沙)の模様が左右対称であることから、名付けられたと考えられています。

 当時の日本は鎖国中でしたが、オランダ船は年に1回だけ、長崎県の出島に入港できました。大熊さんは「その頃に来日したオランダ商館長が子どものおもちゃとして持参したのが最初ではないか」と推測しています。

 同じ模様は二度と見られない万華鏡。3200本をコレクションしている大熊さん。「作るのは簡単ですが、20種類のビーズを入れて6秒ごとに動かすと、全ての模様を見終わるまでに4600億年以上かかります。地球誕生の100倍の歴史が、いとも簡単に生まれるのです」と語ります。

 愛知県西尾市の三河工芸ガラス美術館には、中に入れる巨大万華鏡「スフィア」があります。2000年の美術館完成時に目玉として神谷一彦館長(65)が制作しました。奥行き7・3メートル、幅3・1メートル、高さ2・5メートルで、当時、「世界一大きい万華鏡」としてギネスブックにも掲載されました。

 昨年1月に写真撮影を解禁したところ、「ロマンチックな写真が撮れる」と、会員制交流サイト(SNS)を通じて人気が爆発。神谷館長は「今年の来館者数は、例年の4倍の4万人になりそう」と話します。

 伝来200年を記念し、名古屋市千種区の三ツ山猫ストアでは、万華鏡作家による作品展が開かれています。一見すると万華鏡とわからないような大型の作品から、かわいらしいキノコ形のものまで、さまざまな万華鏡を展示しています。

 主催するアートカレイドスコープジャパンの代表、山見浩司さん(58)は「アートとしての万華鏡を広めていきたい」と話します。21日までの土、日、月曜のみの開催です。

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