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知るコレ!

ホテルの格 高める客室 スイートルーム

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 夏休みに旅行でホテルに泊まった人もいるのではないでしょうか。豪華で広々とした「スイートルーム」には「一生に一度ぐらいは泊まってみたい」とあこがれます。近年、こうした客室を備える高級ホテルは、「VIP」と呼ばれる国内外の要人が出席する国際会議などの誘致に欠かせない施設としても注目されています。(河原広明)

◇海外VIPの利用が多い

 廊下から客室の扉を開けると、また扉。その向こうには、テニスコート一面分に相当する約200平方メートルの空間が広がっていました。

 名古屋駅の真上にある名古屋マリオットアソシアホテル。774ある客室のうち、一番広くて豪華な「インペリアルスイート」は49階にあります。

 リビングやダイニングのほか、2つのベッドルーム、2つのバスルームと3つのトイレ、キッチンなどを備えています。ベッドルームの1つは、VIPの世話をする秘書ら随行者が利用するための部屋だそうです。

 「スイート」は英語で、「SWEET(甘い)」ではなく「SUITE」。同ホテルの水越智子さん(49)は「リビングやベッドルームなど2部屋以上が連なる客室という意味です」と説明してくれました。

 宿泊料金は約45万円。海外の王室や首脳らVIPの利用が多いといいます。同ホテルには和室も含めて7種類のスイートルームが計16室あり、水越さんは「プロポーズや誕生日など特別な日をお祝いするために利用されることもあります」と話しています。

 今年6月に天皇、皇后両陛下が宿泊されるなど皇室の利用も多い名古屋観光ホテルにも、スイートルームが7室あります。最上級は「ロイヤルスイート」で宿泊料金は約59万円。どのぐらい利用されるか聞くと、同ホテルの畔柳重国さん(51)は「1カ月に1〜2回です」と教えてくれました。

 広さは同ホテルで一般的な客室の7室分に相当する176平方メートル。そんなに広く、豪華に造ったのに月1〜2回の利用でもうかるのでしょうか。畔柳さんは「利益追求ではなく、こうした部屋に泊まりたいというお客さまの要望に応えるためです。スイートルームを備えることでホテルの格も高まります」と話します。

 専門誌「週刊ホテルレストラン」を発行するオータパブリケイションズの岩本大輝さん(38)によると、東京の高級ホテルには1泊200万円を超えるスイートルームもあるといいます。

 日本を訪れる外国人観光客が年々増加する中、東京には富裕層と呼ばれるお金持ちも多く訪れます。岩本さんは「世界には桁違いのお金持ちがいて、こうした最上級の客室に1週間泊まる人もいます。ホテル側も、ペットと泊まるゲストのために床に人工芝を敷くなど特別待遇でもてなすそうです」と話しています。

◇国際会議誘致 当落を左右

 こうしたスイートルームを備えるような高級ホテルの数は、国際会議などの開催地選びで、空港からのアクセスや警備のしやすさなどと並んで大きなポイントになっています。6月に大阪市で開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を巡り、愛知県も開催地に立候補しましたが落選。要人が宿泊する施設の充実度も当落を左右する要因になったとされます。

 日本政策投資銀行東海支店の塙賢治次長は「国際会議を誘致できると海外でも知名度が高まり、外国人観光客の増加などが期待できます。高級ホテルの充実は、都市としての機能の高さをアピールする材料になります」と話します。

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