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知るコレ!

おまけ付くと軽減なし!? お菓子の消費税率

色とりどりのお菓子(かし)が並(なら)ぶ「お菓子(かし)のひろば大須万松寺店(おおすばんしょうじてん)」の店内=名古屋(なごや)市中区(なかく)で

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 10月に消費税率が10%に上がります。みなさんのお小遣いで買える、安くておいしいお菓子も同様です。ただ、食品は軽減税率という制度のおかげで8%のはずですが、同じお菓子でも10%になる商品もあり、混在する事態になっています。なぜでしょうか。

 (福沢英里)

◇「店頭が混乱」 不安と危機感

 名古屋市の大須商店街にある「お菓子のひろば大須万松寺店」。店内に足を踏み入れると、10円、20円と子どもが買いやすい値段のガムやラムネなどが所狭しと並んでいます。

 10月から標準税率は10%に上がりますが、生活に必要な、お酒・外食以外の飲み物と食品、新聞に限っては8%に据え置かれます。軽減税率制度といい、所得の低い人の負担を軽くするための仕組みです。食品は一律8%のままかと思いきや、少し困ったことになりそうです。

 伴明記社長が、ある商品を指さしました。おまけ付きのお菓子のうち、アニメキャラクターのフィギュアが入った卵の形をしたチョコレートや、プロ野球選手のカードが入ったポテトチップスは10%になるというのです。

 伴さんは「8%と10%の商品で値札の色を変えるなど、見た目で区別できるようにするしかない。せめてどちらかの税率に統一してほしい」と困った顔。ただ、どちらの税率になるのか、はっきりしない商品もあり、10月の増税に準備が間に合うのか不安そうです。

 8%と10%の商品が混在する問題をツイッターで提起したのは、岡山県瀬戸内市などで駄菓子の店を展開する秋山秀行社長(61)。全国の駄菓子メーカーなどでつくる団体「DAGASHIで世界を笑顔にする会」の会長を務めています。対応がわずらわしくなるため、おまけ付きのお菓子を店頭で扱わないスーパーやコンビニエンスストアなどの動きを知り、危機感を抱いたそうです。

 秋山さんは「おもちゃの方が高価だからこのお菓子は10%だ、といわれても、消費者には分かりにくい。おまけ付きの商品が排除されれば、小さい駄菓子メーカーがたちゆかなくなる」と心配しています。

 菓子卸売業の組合「全国菓子卸商業組合連合会」と協力して玩具菓子の対応の見直しを求めています。

◇食品ではなく一体資産扱い

 なぜ、おまけ付きのお菓子は10%なのでしょうか。

 例えば、紅茶とカップが一緒になっているギフトセットなどを財務省は「一体資産」と呼び、原則10%としています。食品と食品以外の商品が一体となって売られ、セット商品としての値段だけが表示されているものをいいます。

 なぜなら、それぞれの税率を当てはめると、かえって混乱する恐れがあるからです。また、安い食品を高価な容器に入れて食品として8%で売るといった不正を防ぐ狙いもあります。

 お菓子では、容器が笛として使えるガムや、おもちゃのマイクとして遊べる容器に入ったラムネも10%に該当します。見分ける一つの目安は、国産の容器にこだわって作られ、食べた後の容器が使えるかどうかです。

 ただ、一体資産の中でも、図のような条件に当てはまる商品は食品とみなされ、8%になります。マイクの形をした容器に入ったラムネでも、ラムネの価格が商品全体の3分の2以上を占めれば、8%と判断される商品もあるのです。

 「駄菓子は世界に誇る日本の文化」と秋山さん。4年前、フランスで駄菓子をPRした際、現地には子どもが自分でお菓子を買う習慣がなく「安くて安全な日本の駄菓子は子どもたちに喜ばれた」と話します。店頭からこういったお菓子が少なくなるとしたら、さびしいですね。

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