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知るコレ!

ひらめく楽しさに夢中 謎解き

探偵になりきり謎解きゲームに取り組む参加者=愛知県犬山市の博物館明治村で

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 ここ数年、謎解きゲームがブームになっています。テレビやスマートフォンなどのバーチャルな世界で楽しむのではなく、現実の空間で実際に一つ一つ謎を解決し、答えを導き出すゲームです。大人もハマる謎解きゲームの魅力を調べました。 (石川由佳理)

 博物館明治村(愛知県犬山市)で21日まで開催している、謎解きアトラクション「明治探偵GAME 千里眼の男」。超能力を持つ探偵・不知火奇十郎になりきり、人捜しや捜し物などの依頼に応えます。難易度別の「依頼書」を手に、明治時代の建造物を巡って謎に迫ります。小学校高学年向け以外に、5段階の難易度に分かれています。

 所要時間30分〜1時間の依頼書壱に挑戦。日記帳を手掛かりに、昨日から行方不明になっている学生を捜します。4つの謎を解き明かす道中、最難関の依頼書伍に取り組む人を発見。2週間に一度のペースで依頼をこなしているという会社員山本智世さん(38)=愛知県春日井市=は「頭を使うのは得意じゃないので大変ですが、楽しさが上回ります」と話します。

 明治村では、2006年から小中学生をターゲットにした謎解きゲームを導入しました。その子たちが大人になった16年、大人も楽しめる「明治探偵GAME」としてリニューアル。入村者数は、06年度は40万人、開村50周年の15年度には58万7000人に増え、その後も50万人以上を維持。謎解きの効果もあるといいます。

 企画運営を担当する佐藤弘和さん(30)は「謎解きだけでなく、明治時代のエッセンスも持ち帰ってほしい」と話します。

 08年に設立された謎解き制作会社「SCRAP」(東京)は、時に知らない人同士で謎を解き、「絶体絶命の危機」から脱出する「リアル脱出ゲーム」を企画しています。加藤隆生社長(44)は「大人になると、何かに無邪気に夢中になれるような体験がなかなかありません。物語の中に入り込み、出会ったばかりの人と話し合い、時にはぶつかり合って仲良くなれる大人に向けたエンターテインメント」と語ります。

 SCRAPが17年から始めたのが「謎解き能力検定」です。今年5月に第5回検定があり、これまでに2万人以上が受検。1問1点で、インターネット上で100問を60分間で解きます。満点は1級、90〜99点は準1級と得点に応じて1〜8級に振り分けます。過去の問題を掲載しました。みなさんは解けましたか。

 日本で謎を解くのを楽しむようになったのはいつからでしょう。「なぞなぞ学」などの著書がある稲葉茂勝さん(65)によると、最初のなぞなぞは、一説には平安時代に嵯峨天皇がつくった「子子子子子子子子子子子子はなんと読むか」とされます。正解は「子」をいろいろな読み方で読んだ「猫の子子猫、獅子の子子獅子」です。

 清少納言の「枕草子」、平安時代の「大和物語」にもなぞなぞを楽しむ様子が登場します。醍醐天皇が家臣に「月を弓張りと呼ぶのはなぜか」と聞くと、家臣は「山辺をさして入る(射る)から」と和歌で答えたそう。稲葉さんは「問い掛けにただ答えるクイズと違い、とんちを効かせて答えるのがなぞなぞ。日本語は同音異義語が多く、日本のなぞなぞ文化はだじゃれと密接な関係がある」と話します。

 天皇や貴族らによる高尚な遊びだったなぞなぞは、江戸時代ごろから庶民も楽しむようになりました。明治、大正時代には少年雑誌で取り上げられ、子どもの間でブームに。いつの時代も人々はひらめきに喜びを感じていたんですね。

 

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