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知るコレ!

手軽さが人気、危険も 動画アプリ「TikTok」

スマートフォンでアプリ「TikTok(ティックトック)」を使(つか)い、撮影(さつえい)する野々山(ののやま)ひなたさん=名古屋(なごや)市内で

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 ノリノリの音楽に合わせたダンスに決(き)め顔、面白(おもしろ)い映像(えいぞう)…。15秒間(びょうかん)の動画(どうが)をスマートフォンなどで気軽(きがる)に見たり投稿(とうこう)したりできるアプリ「TikTok(ティックトック)」が、10代(だい)の女子を中心に人気です。でも親が知らないうちに投稿(とうこう)したり、学校や家が特定(とくてい)されたりすることも。人気の理由(りゆう)と危険性(きけんせい)について調(しら)べました。 (芦原千晶(あしはらちあき))

 愛知県内(あいちけんない)に住(す)むタレントの小学六年野々山(ののやま)ひなたさん(12)は、日本で最(もっと)も有名(ゆうめい)なTikToker(ティックトッカー)の一人です。フォロワーは、なんと二百五十万人。愛(あい)らしい投(な)げキッスから本気の変顔(へんがお)まで、目まぐるしく変(か)わる表情(ひょうじょう)やダンスが人気です。

 TikTok(ティックトック)を始(はじ)めたのは、タレント事務所(じむしょ)に入って間もない小五の夏ごろ。投稿動画(とうこうどうが)を見て「楽しそう。やってみようかな」と思ったそうです。「簡単(かんたん)な踊(おど)りもあって、初(はじ)めての人でも楽しんでできる」とにっこり。好(す)きな曲(きょく)を選(えら)び、歌に合わせて口パクしたり、自分流(りゅう)に踊(おど)ったりする姿(すがた)を撮(と)り、投稿(とうこう)するうち、フォロワーが激増(げきぞう)しました。今では国内外のファンからコメントが届(とど)き、踊(おど)りも服装(ふくそう)も注目(ちゅうもく)され「ひなたちゃんみたいになりたい」と憧(あこが)れる女子も多いです。

 ひなたさんの場合、撮(と)った動画(どうが)は両親(りょうしん)や事務所(じむしょ)の人がチェックしてから投稿(とうこう)します。「周(まわ)りの人を写(うつ)して迷惑(めいわく)をかけないように、自分の暮(く)らす場所(ばしょ)とかが分からないように、撮影場所(さつえいばしょ)には気を付(つ)けています」と語ってくれました。

 TikTok(ティックトック)は、中国(ちゅうごく)のIT企業(アイティーきぎょう)「ByteDance(バイトダンス)」が開発(かいはつ)。百五十カ国以上(いじょう)で使(つか)われています。日本では二〇一七年夏に提供(ていきょう)され、タレントの渡辺直美(わたなべなおみ)さんや音楽ユニット、パフュームといった有名人(ゆうめいじん)も利用(りよう)。昨年(さくねん)七月の月間の国内総再生(そうさいせい)回数は、百三十億(おく)回以上(いじょう)になったそうです。

 動画(どうが)を見ると、小中高生の女子の投稿(とうこう)が多い印象(いんしょう)。名古屋(なごや)市内の小学五年の児童(じどう)は「いいねの評価(ひょうか)やコメントがうれしい」「自分の興味(きょうみ)のあるおすすめ動画(どうが)が次々(つぎつぎ)出てきて飽(あ)きない」「ゲームのすご技(わざ)が見られる」と教えてくれました。

 IT(アイティー)ジャーナリストの高橋暁子(たかはしあきこ)さんは「フォロワーがゼロでも一定(いってい)の確率(かくりつ)で多くの人の目に届(とど)くおすすめ機能(きのう)があるので多くの人に見てもらえ、フォロワーが増(ふ)え、いいねもつく。自撮(じど)り文化(ぶんか)が根付(ねづ)く中、タレント気分を手軽(てがる)に味(あじ)わえ、見てもらいたいという承認欲求(しょうにんよっきゅう)が簡単(かんたん)に満(み)たされる」と解説(かいせつ)します。

 ただ、「短(みじか)くてノリの良(よ)い動画(どうが)が次々流(つぎつぎなが)れるので、何時間も見てしまう中毒性(ちゅうどくせい)がある」と指摘(してき)。「オフ会しませんか」「ラインの交換(こうかん)をしよう」などのコメントも見かけるそうです。

 ByteDance(バイトダンス)社は、不適切(ふてきせつ)な動画(どうが)やユーザーの通報機能(つうほうきのう)を付(つ)け、安全(あんぜん)な利用法(りようほう)を公開(こうかい)するなど対策(たいさく)もしていますが、「子どもが知らないうちに投稿(とうこう)していたけど大丈夫(だいじょうぶ)か、といった親からの相談(そうだん)も受(う)けていて、悪意(あくい)ある大人に利用(りよう)される可能性(かのうせい)がある」と高橋(たかはし)さん。第三者(だいさんしゃ)がTikTok(ティックトック)の動画(どうが)をまとめてYouTube(ユーチューブ)などのサイトに投稿(とうこう)し、さらに不特定(ふとくてい)多数の人が見る場合もあります。

 高橋(たかはし)さんは助言(じょげん)します。「見て楽しむのは良(よ)いけれど、顔を出すのは危険(きけん)だし、個人情報(こじんじょうほう)が分からないようにすることは大事(だいじ)。投稿(とうこう)する前に動画(どうが)がインターネット上に永久(えいきゅう)に残(のこ)っていいか考えてみて。大人も、子どもが勝手(かって)に投稿(とうこう)しないよう気を付(つ)けて、危険性(きけんせい)も教えてあげてほしい」

野々山(ののやま)ひなたさんが以前投稿(いぜんとうこう)したTikTok動画(ティックトックどうが)の画面(がめん)

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