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知るコレ!

骨の量減り折れやすく 骨粗しょう症

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 「骨粗(こつそ)しょう症(しょう)」という言葉(ことば)を聞いたことがありますか? 骨(ほね)が弱くなり、折(お)れやすくなる病気(びょうき)です。高齢化(こうれいか)を背景(はいけい)にかかる人が増(ふ)え、今後も増加(ぞうか)が予想(よそう)されます。大事(だいじ)なのは予防(よぼう)です。実は成長期(せいちょうき)のみなさんにこそ、できることがあるんですよ。 (大沢悠(おおさわはるか))

 栗(くり)ご飯(はん)にサンマの塩焼(しおや)き、モヤシのごまあえ、けんちん汁(じる)、牛乳(ぎゅうにゅう)。先月19日、三重県松阪(みえけんまつさか)市の小学校の給食(きゅうしょく)は秋らしい献立(こんだて)でした。注目(ちゅうもく)してほしいのは、青魚やごまなどカルシウムを豊富(ほうふ)に含(ふく)んだ食材(しょくざい)が目立つことです。メニューを考えた同市松江(まつえ)小栄養教諭(えいようきょうゆ)の出口晴美(でぐちはるみ)さん(29)は「成長期(せいちょうき)の子どもに必要(ひつよう)な栄養が取(と)れるように考えています」と心を配(くば)ります。

 カルシウムは骨(ほね)を作る代表的(だいひょうてき)な成分です。国が定(さだ)める学校給食実施基準(じっしきじゅん)では、一日に必要な量(りょう)の半分程度(ていど)を1回の給食で取ることが目安(めやす)です。6〜14歳(さい)なら年齢(ねんれい)に応(おう)じ290〜450ミリグラム。文部科学省(もんぶかがくしょう)によると、学校給食のない日は子どもたちのカルシウム摂取(せっしゅ)が不足(ふそく)する傾向(けいこう)にあるので、同省は給食で効果(こうか)的に取ることができるよう学校に呼(よ)び掛(か)けています。

 骨の強さは骨の量と骨の質(しつ)により決(き)まります。骨は、男子は18歳ごろ、女子は16歳ごろに成長が止まります。骨の量は成長が止まってから30歳ごろまでピークを保(たも)ちますが、その後は加齢(かれい)とともに徐々(じょじょ)に減(へ)っていきます。女性(じょせい)の場合は閉経後(へいけいご)、ホルモンの影響(えいきょう)で急激(きゅうげき)に減少(げんしょう)します。

 骨の質は、骨の代謝(たいしゃ)の状態(じょうたい)や細かな構造(こうぞう)で表(あらわ)されますが、現状(げんじょう)では直接測定(ちょくせつそくてい)することができません。ビタミンDなどが足りているかどうかにより質が変(か)わってくると考えられています。

 また、骨は、骨を壊(こわ)す「骨吸収(きゅうしゅう)」と新しい骨を作る「骨形成(けいせい)」を常(つね)に繰(く)り返(かえ)しています。骨吸収に骨形成が追(お)いつかなくなると、量が減り、もろくなります。

 日本骨粗鬆症(こつそしょうしょう)学会などがつくる2015年度版(ねんどばん)のガイドラインによると、国内の患者数(かんじゃすう)は1300万人と推測(すいそく)されます。骨粗しょう症が原因(げんいん)で発生(はっせい)する主(おも)な骨折(こっせつ)の部位(ぶい)は、背中(せなか)や太ももの付(つ)け根(ね)など。太ももの骨折の発生数は1997年に9万2400人でしたが、高齢化(こうれいか)に伴(ともな)い2007年には14万8100人にまで増(ふ)えました。骨折した部位によっては寝(ね)たきりになる場合もあり、生活への影響も大きな問題(もんだい)となっています。

 予防(よぼう)には具体的(ぐたいてき)にどのようなことをすればよいのでしょうか。

 「骨(ほね)の量(りょう)のピーク値(ち)を高めることが大事(だいじ)です」。名古屋(なごや)大大学院医学系研究科整形外科(だいがくいんいがくけいけんきゅうかせいけいげか)の鬼頭浩史准教授(きとうひろしじゅんきょうじゅ)(54)は、骨の成長(せいちょう)が止まる前に骨を強くすることが大事と話します。

 運動(うんどう)と栄養(えいよう)、日光浴(にっこうよく)の3つが、骨の量を増(ふ)やす鍵(かぎ)になります。「運動はランニングでもいいし、ジャンプをするのでもいい。骨に負担(ふたん)をかけるのです」。骨は重力(じゅうりょく)に対(たい)して体を支(ささ)えようとします。海から陸(りく)に上がった時に生物(せいぶつ)に重力がかかったため、硬(かた)い骨ができました。

 カルシウムは乳製品(にゅうせいひん)や魚、大豆(だいず)製品に多く含(ふく)まれます。愛知県(あいちけん)栄養士会副(しかいふく)会長で、管理(かんり)栄養士の上原正子(うえはらまさこ)さん(66)は「カルシウムを吸収(きゅうしゅう)しやすい形にするビタミンDやビタミンKも同時に取(と)ってください」と提案(ていあん)します。体内のビタミンDは太陽(たいよう)の光を浴(あ)びると活性化(かっせいか)します。

 牛乳やチーズを使(つか)ったリゾットに小松菜(こまつな)やキノコを入れたり、イワシを開(ひら)いてかば焼(や)き風にしたり。ホウレンソウなどの緑黄色野菜(りょくおうしょくやさい)をごまあえにするのも手です。「カルシウムは成長期(き)に特(とく)に必要(ひつよう)です。1週間ごとに食事を振(ふ)り返(かえ)って、多く含む食材(しょくざい)が入っていたかどうかを意識(いしき)してみてください」

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