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鉄道まるっと切り抜き帳

時代で「色」変遷、ツアー人気 JR東海、リニア・鉄道館

電化後、カラフルに塗られたクモハ165形式電車(左)とサロ165形式電車=名古屋市港区のリニア・鉄道館で

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すすを目立たなくするため黒色のC57形式蒸気機関車=名古屋市港区のリニア・鉄道館で

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鉄道車両の塗装の変遷についてガイドの説明を聞く参加者ら=名古屋市港区のリニア・鉄道館で

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 鉄道車両の塗装の色に隠された秘密を紹介するJR東海のリニア・鉄道館(名古屋市港区)のガイドツアーが人気を集めている。蒸気機関車(SL)だったころは汚れが目立たないよう黒や茶色、電車が普及すると汚れを気にせず明るい色が使えるようになった−。展示されている実物を通し、時代とともに移り変わった車両の色の歴史がよく分かると好評だ。

 蒸気機関車からリニアモーターカーまで実物車両39両が並ぶ同館。あまり知られていない車両の塗装の役割や変遷を知ってもらおうと、スタッフが解説しながら館内を回るツアーを4月から始めた。

 同館の天野満宏館長によると、車両の塗装の目的は(1)腐食・さび防止(2)汚れを目立たなくさせる(3)鉄道会社・路線のイメージづくり−など。鉄道の歴史をさかのぼると、国鉄前身の官設鉄道から昭和初期はSLがメイン。蒸気機関から出る煙のすすが車両につくことが多く、汚れを隠すため黒や茶色といった暗い色で塗られたという。

 ディーゼルカーや電車が普及すると、車両が汚れにくくなり、明るい色が使えるようになった。中でも1950(昭和25)年に東海道線の東京−沼津間の電化に合わせて導入された「80系湘南電車」は、オレンジと緑の2色で塗られ、車両のカラー化が本格化するきっかけをつくった。この2色は神奈川県湘南地方のミカンの葉(緑)と実(オレンジ)をイメージしたといい、「湘南色」と呼ばれる。

 80系以外にも湘南色は採用され、国鉄、JRの車両を代表するデザインに。東海地方でも東海道線や中央線、飯田線などで活躍した。

 一方、同館に飾られる在来線特急の「ひだ」や「しなの」は昭和40年代に製造され、クリーム色に赤色のラインが走る「国鉄特急色」の車両だ。天野館長は「赤は目につきやすい『警戒色』の一つ。間違って踏切の中に入った際などでも早めに車両に気付くことができるとして採用された」と解説する。

 同館では展示されていないが、最近はステンレス製で無塗装の銀色の車両が増え、複雑なデザインが描かれたフィルムを張ったラッピング車両もお目見えしている。古い車両を見ながら、新たな時代を走る鉄道車両の色やデザインを想像するのも面白いかも。

 次のツアーは6月の土日に開催。いずれも午後1時からで所要時間約30分。先着順で館内で受け付ける。定員は15人程度。入館料は大人1000円、小中高生500円、3歳以上200円。

 (榊原智康)

 

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