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教育

<学びたい〜車いす生活・高校生の日常>(下) 進学先選べない不安

自宅で勉強する久野さん=名古屋市守山区で

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 身体障害一級で名古屋市立中央高校(昼間定時制、単位制)に通う久野藍里さん。来春卒業したら、大学へ進学したいと希望している。ただ、行きたい大学に「行きたい」と単純には言えない。大学で必要な介助が受けられるかどうかという問題があるからだ。

 原則、日ごろ地域で使っている介護などのサービスは学校の中では使えないルールがある。高校では、名古屋市が介助する人を市の費用でつけているが、大学がどう対応するかは不透明だ。障害者差別解消法は、介助者の配置など障害への配慮を国公立大に義務付けているが、私立大は努力義務にとどまる。桜花学園大保育学部の柏倉秀克教授は「私立大では、担当者次第で、必要な支援が受けられないこともある。支援のノウハウのある一部の大学に、重い障害の学生が集中している。今の仕組みは高等教育を受ける機会を十分に保障しているとは言い難い」と指摘する。

 こうした不備を受けて、国は昨年度から、大学が介助の態勢を整えるまでは、学生が地域の介助サービス「重度訪問介護」を学内でも受けられるようにした。しかし、介護現場は人手が不足している。「入学後、人手不足でサービスを受けられなかったら」という心配が久野さんの頭をよぎる。

 久野さんは昨年、十近くの私立大に行き、支援態勢などを確認した。しかし、はっきりと「大丈夫です」と言う大学はなかった。

 障害者が社会で共に生きられるよう定めた障害者差別解消法があるのに、安心して進学先を選べない。久野さんは大学で英語力を高め、将来働く職場で生かしたいと考えている。

 (佐橋大)

 

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