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教育

<学びたい〜車いす生活・高校生の日常>(上) 先生の言葉が転機に

内閣府で表彰を受けた久野藍里さん(久野さん提供)

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 昨年十二月、東京都の内閣府であった障害者週間の作文の表彰式。名古屋市中央高校の久野藍里さん(20)は、高校生区分の最優秀賞の表彰を受けた。久野さんは、脳性まひで車いす生活。「これまでの歩みが認められた」と笑顔。一方で、「私が書いた『共生社会』は普通の話であるべきなのに、なぜ特別に評価されるのだろう」とも思った。

 作文は、人生の転機となった中学二年のときの体育の教員、岡島陽子先生との思い出を軸に振り返った。

 久野さんが「皆と一緒にバドミントンをやりたい」と言えば、岡島先生は「よし一緒にやってみよう」と、車いすでも参加できるよう体育の授業を工夫してくれた。それまでは「できないでしょ」と言われて悔しい思いをするのが常だった。意思を示せば、一緒に考えてくれる人がいる。その積み重ねで、障害のために押し殺しがちだった自分の考えを伝える自信が少しずつ、ついていった。「自分のことは自分で言いなさい」。岡島先生の言葉が今も心に響いている。

 久野さんは、小学校で特別支援学級にいたために基礎学力が不足。それで高校受験は苦労した。二年浪人した後、単位制の昼間定時制に合格し、念願の高校生に。車いすで乗りづらい朝のラッシュ時間帯を避けて通学していて、一、二時間目の授業は選択していない。このため四年がかりの卒業を計画。今年が最終学年の予定だ。中学校で身に付けた積極性を生かし、高校生活を楽しんでいる。

      ◇

 車いす生活の高校生久野藍里さんの日常を通して、共に学ぶとは何かを考えます。次回は十二日。

 (佐橋大)

 

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