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教育

「タブレット」使う授業法探る 三重・松阪市の小中学校

グラフを示しながらプレゼンをする児童たち=三重県松阪市の朝見小で

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 授業での使い勝手の良さから、小中学校などで徐々に整備が進むタブレット端末。三重県松阪市では、より多くの教師が授業で使えるように端末の貸出制度が整えられている。授業法を工夫してもらい、そのノウハウを共有する取り組みだ。

 二月下旬にあった松阪市朝見小学校三年の総合的な学習の時間。児童十九人は「好きな教科」「将来の夢」などを全校児童に質問し、まとめた調査結果を班ごとに発表していた。手元ではタブレット端末を操作。電子黒板に色鮮やかな棒グラフが映し出されていた。

 グラフは、前の時間までに回答を分析して文章にまとめ、端末に数値を入力して作った。国語や算数で習ったことも生かせるよう工夫した授業だ。「音やアニメーションをつけられた」。授業後に語る児童の表情は生き生きしていた。

 同市教育委員会は、二〇一七年度から、希望する学校に端末を数カ月間貸し出し、授業で活用してもらう「やまゆりプロジェクト」を始めた。この授業で使用している端末もそうだ。担任の池村和真教諭(30)は、一月から算数や図画工作、総合的な学習の時間で利用。「子どもたちの学習意欲が高まった」と手応えを口にする。

 基本操作を教えると、児童は、知識を生かし自分たちで、どんどん学んでいく。できなかったことができるようになる経験を重ねて、学びの姿勢が積極的になったと感じる。

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グラフはタブレット端末で作成=三重県松阪市の朝見小で

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 プロジェクトのねらいは、端末を使って教科の理解を深める授業法を、現場の教師に見つけ出してもらうことだ。どの場面で、どのように端末を使うと効果的だと感じたかなどの情報が集まってきている。

 体育で端末のカメラ機能を使い、児童のダンスの様子を撮影、動画を児童に見せて改善点を考えさせる授業があった。二〇年度から必修になるプログラミング教育を実施した教師もいた。

 「さらっと進めるところ、じっくりと考えさせるべきところは、実際に授業をしてみて分かること。機器の整備とともに、機器を使いこなす先生を増やすのが課題」と市教委子ども支援研究センター楠本誠教務主任は話す。「経験に授業改善のヒントがある。経験の蓄積が財産」とも。

 端末は、七、八年前に市内の中学校に配備され、予備機として保管されていたものなどを有効活用し、十校に各十台ずつを貸し出している。現在、市内の導入校は、小学校が三十六校中十六校、中学校は十一校中三校だ。

 プロジェクトは四月以降も続ける。市教委は二年分の報告書をまとめ、四月以降に市内の小中学校に配布する。

◆公立校PC、携帯型が4割に

 学校で子どもたちが使うコンピューターは従来、デスクトップ型が主流だったが、最近は、ノート型やタブレット型が増えている。

 文部科学省が昨年十月に発表した調査結果によると、昨年三月、全国の公立小中学校、高校、特別支援学校にある児童生徒用のコンピューターは二百十万九百五十台。

 うちノート型とタブレット型の合計は八十五万二千二百七台で、コンピューター全体の約四割を占めている。

 (佐橋大)

 

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