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高校生・大学生

<ウォッチ!大学入試> 中堅私大で競争激化

高校の進路指導教諭らが集まった河合塾の報告会=名古屋市千種区で

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 中堅私立大学の志望者が増え、激戦に−。年明けから本格化する大学入試で、大手予備校の河合塾は中部地方の傾向を分析した。来年度から大学入学共通テストが導入される予定で、一九九〇年に始まった大学入試センター試験は今回で最後。浪人して新方式の入試を受けるのを避けようと全国的に強まっている安全志向は、中部地方でも目立っている。

 名古屋市千種区の河合塾で十一月末にあった報告会。十月に約三十万人が受けた模擬試験の分析結果について、中部地方の担当者が高校の進路指導教諭らに説明した。「私立大は非常に厳しい入試。特に、中堅やそれ以下の大学ほど志望者が増えています」。志望校の欄に国公立大学だけを書いた受験生が前年より23%も減るなど、多くが手堅く合格を狙って幅広く私立大を受けようと考えていることが主な理由だ。

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 河合塾によると、中部地方の主要私立大二十五校のうち、九割が前年並みかそれ以上の志望者を集めている。増加が目立つのは、名古屋経済大(前年比150%)、愛知工科大(同145%)、愛知東邦大(同137%)、東海学園大(同130%)など。109%だった愛知学院大は、来春に法学部などが日進キャンパス(愛知県日進市)から都心の名城公園キャンパス(名古屋市北区)へ移転するため、今後さらに人気が集まる可能性がある。

 一方、南山大や難関国公立大の併願先として定着している豊田工業大はともに前年より一割ほど志望者を減らしている。南山大の中でも人気の高い外国語学部英米学科はボーダーライン(合格の境界線)付近の学力のある受験生の志望者減が目立ち、「例年よりチャンスが広がっている」という。

 「成績の高い層が余裕を持って偏差値下位の私立大学まで受けるため、相当厳しくなる」とみられている本年度入試。とはいえ、複数の大学に受かった受験生は、実際に進む大学以外の合格を蹴ることになるため、大学は定員に達しなかった分を後期入試(二月中旬以降に出願)で調整する。

 河合塾の担当者は「後期入試は一部の受験生のためという印象かもしれないが、本年度は多くが対象になるだろう。長期化を覚悟して、三月末まで諦めないで」と呼び掛けた。

◆安易に併願増やすと危険

 国公立はどうか。名古屋大(前期日程)の志望者は、全体では大きな変化はなし。ただ学部別にみると、教育学部が約二割増。全国的に情報学部の人気が高まる中、情報学部コンピュータ科学科も志望者を集めている。法学部は前年比91%、経済学部が94%と減っている。

 他の国公立大では、名古屋市立大の人文社会学部現代社会学科が124%と増加。名古屋大の志望者が第二志望に選ぶ傾向が強まり、難化する可能性があるという。

 近年、私立大の競争が激しくなっており、河合塾の担当者は併願について、「国公立大に出願する人でも、私立大の合格は簡単ではない」と指摘する。河合塾の調査では、今年の入試で名古屋大を受けた人のうち、早稲田大に合格したのは15%、慶応大は23%。滑り止めに、と受ける人が多い同志社大で50%、明治大で44%にとどまっており、担当者は「安易に私立大の併願を増やすのは危険」と呼び掛ける。

 首都圏の受験志望者数の増減をみると、一橋大が74%、東京工業大が80%と前年より大きく減らしている。ともに授業料の値上げなどが影響しているとみられる。

 (諏訪慧)

 

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