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高校生・大学生

<ウォッチ!大学入試> 「複雑すぎる」英語民間試験

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 二〇二〇年度に始まる大学入学共通テストで活用される七種類の英語民間検定試験の先陣を切って、日本英語検定協会(英検)の「S−CBT」の申し込みが十八日から始まった。十一月には受験に必要な共通IDの申請も始まり、手続きが本格化する。「第一世代」となる現在の高校二年生や教員から「仕組みが複雑で分からない」との声が漏れる新制度。Q&A方式でおさらいする。

◆手続き本格化

 Q なぜ民間試験を活用するの?

 A 「読む・聞く・話す・書く」の四技能を評価するために実施される。文部科学省はグローバル化に伴い英語力を高める必要があるとして、大学入試を変えることで、高校や中学でより実践的な英語教育が行われることを狙っている。

 センター試験に代わって二〇年度に始まる共通テストでも、「読む・聞く」のテストは継続する。「話す・書く」の試験を実施することも検討されたが、五十万人以上の解答を短期間で採点しなければならず、日程的に無理だとして、共通テストとは別に民間試験が導入されることになった。

 大学入試センターは昨年三月、英検のほか、GTEC(ジーテック)やTOEFL(トーフル)など八種類を共通テストの対象に認定。しかし、今年七月、二万人以上が受ける意向を示していたTOEIC(トーイック)が「運営が複雑で責任を持って対応を進めるのが困難」として離脱を表明し、衝撃が広がった。

 Q 試験の成績はどう比べるの?

 A 六段階ある欧州言語共通参照枠(CEFR=セファール)のレベルにあてはめて比べる=表。受験生は成績によって、大学の出願資格を得たり、共通テストの英語に加点されたりする。ただ、文科省が全国の大学・短大千七十校に対し、どのように活用するか調査したところ、八月一日時点で三割近い二百九十六校が、全ての学部で「未定」と回答。活用の方法はばらばらで、受験生は志望校の方針を確認する必要がある。

 Q 民間試験はいつ受けるの?

 A 試験によって違う。高校三年の四〜十二月に二回まで受けられる。離島やへき地の高校生などの特例を除き、高校二年までに受けた結果は使えない。

 Q 受けなきゃだめなの?

 A 北海道大や東北大などは民間試験を活用しない。東京大や名古屋大はCEFRで下から二番目の「A2」以上を出願資格とするが、A2以上を示す高校の証明書があれば民間試験を受けなくても出願はできる。しかし、志望校が変わる可能性を考えると、国公立大の受験生の多くが民間試験を受けることになるとみられる。私立大は活用しない大学が多いが、受けた方が選択肢が広がる。

 Q 負担は増えるの?

 A 受験料は五千円台から二万円台まで。対策のために参考書代や塾などの費用がかさむと考えられる。練習で二年生の時に何度も受ける人もいるとみられ、対策にお金をかけられる裕福な家庭の受験生が有利になる可能性がある。格差や公平性の点から批判は根強い。

◆日程や会場

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 Q どの検定試験を受ければいいの?

 A どれを選ぶかは自由だが、試験会場が近くにあるか、試験日が部活の大会などの行事と重ならないか、受け慣れているか、などが基準になる。推薦入試を考えている人は、早い時期に受ける必要があるかもしれず、注意したい。

 ただ、試験日や会場が決まっていない実施団体が多く、確認する必要がある。

 Q 決まっていないの?

 A 例えば、英検はS−CBTの会場の候補エリアを示したが、試験日は「四〜七月のいずれか」と「八〜十一月のいずれか」としか発表していない。GTECは年に四回の試験日を公表したが、会場は未定だ。

 新制度で最初に受験することになる現在の高校二年生からは「日程も活用方法もはっきりしておらず、どこを受けたらいいかわからない」と不安の声が漏れる。全国高等学校長協会は十日、延期と見直しを求める要望書を文科省に提出。萩原聡会長(東京都立西高校長)は「どの試験を受けるか決められる状態にない。混乱は必至だ」と訴える。

 文科省は民間試験の日程や会場などの情報や、各大学の活用法をまとめたサイトを設置。だが、情報提供や対応が後手に回っていることが、ただでさえ複雑な制度への不安を招いている面は否めない。

 (諏訪慧)

 英語の民間検定試験の導入など大学入試改革について、読者のご意見や疑問を募ります。〒460 8511 (住所不要)中日新聞教育報道部「大学入試」係へ。ファクスは052(201)8878。メールはkoudai@chunichi.co.jp

 

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