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高校生・大学生

<ウォッチ!大学入試 新テストに向けて> どうする? 英語・民間試験(下)

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 2020年度に始まる大学入学共通テストで導入される8種類の英語の民間検定で、スピーキング能力をどう評価するかは、実は検定により異なる。「申込時に自分でレベルを決めるかどうか」「対面か機械に吹き込むか」の2点で分類できる。

 出題は、英文を読み上げる、英語の質問を聞き取って英語で適切に答える、自己紹介やイラストを英語で説明する、といった内容だ。

 レベルを決めて受けるのは、英検、GTEC(ジーテック)、ケンブリッジ英検。レベルに応じた難易度の問題が出されるのは筆記試験も同じだが、スピーキングは審査基準も変わる。

 ケンブリッジ英検は「A2」(英検の準2級程度)なら「文法と語彙(ごい)」「発音」「対話」の3項目を評価。一つ上の「B1」(同2級程度)では「会話の組み立て」を加えて4項目を評価し、当然、項目ごとにより高い質を求める。英検も、下位の級なら単語一つで答えても認められる問題があるが、上位でそれでは通用しない。

 レベルを決めずに受けるTOEIC(トーイック)などは易しい問題から難しい問題までが交ざる。全受検者が同じ問題を解くので、審査基準は同じだ。

 面接官と話す対面方式はケンブリッジ英検、IELTS(アイエルツ)、TEAP(ティープ)と少数派だ。ケンブリッジ英検の担当者は「途中で生まれた沈黙をどう埋めるかなどもスピーキング能力。直接話さないと測れない」と説く。

 多数派の吹き込み方式では、受検者はマイク付きのヘッドホン「ヘッドセット」を装着。パソコンなどに表示された指示や設問に答え、マイクを通じて録音された音声が採点される。英検は、筆記試験に合格した人が面接に進む方式もあるが、こちらは共通テストの対象外。来年度以降、共通テストに対応した面接をすることを検討している。

GTECの模擬問題に挑む記者=東京都内で

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◆GTECを36歳記者が受けてみた

 ヘッドセットを使った試験と言われても、経験がないとピンとこない。GTECを運営するベネッセ(岡山市)の協力で「アドバンスト」(高校1〜3年レベル)の一部を体験した。

 使用するのはタブレット端末。まずは準備から。音量を調整し、言葉を発して声の大きさを確認。画面右下に20個の升目が表示され、声量に応じて左から6升目までは黄色、7升目からは緑に染まる。黄色は「声が小さすぎる」合図で、緑を保つ必要がある。最後に、自分の声が再生されるのを聞く。再生されなければ録音できていない恐れがあり、タブレットを交換する。

 1問目は文章の音読。難しい単語はなく、ほっとしていると次は難易度がアップ。予定が書き込まれたメモを見て「土曜は何をするつもりか」との問いに答える。「これぐらいなら」と気持ちを奮い立たせてこなす。

 画面が変わって出てきたのは、(1)男の子が時計を見て跳び起きる(2)駅まで走る(3)電車内でひと息(4)網棚にバッグを忘れたと駅員に説明−の4こまの絵。説明が課題だ。「寝坊」の言い回しが浮かばない。混乱しつつ口を動かすが、自信のなさから声が小さく升目は黄色。ほとんど何も言えずに規定の60秒が過ぎ、最後の1問は戦意喪失で解く気すら起きなかった…。

 記者は36歳。大学受験時、英語は筆記だけで対応できたが、これからの受験生は求められることが多くて大変だと実感した。

 (諏訪慧)

 「大学入学共通テスト」に関する悩みや疑問、意見を、メール=koudai@chunichi.co.jp=まで送ってください。

 

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