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高校生・大学生

<by学生スタッフ> 読書離れ、スタッフ座談会

お薦めの本を手にする学生スタッフ=中日新聞社で

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 さまざまなことに関心を持ち、探求して見識を深められるのは大学生の醍醐味(だいごみ)。その手段の一つが読書だが、学生の読書離れが話題になっている。学生スタッフにも本の虫からほとんど読書しない人までいろいろ。幅広く意見を交わした。

 座談会は、互いのお薦めの本の紹介からスタート。

 「わかる、わかる!」と複数から共感の声が上がったのは、「ぼくらの七日間戦争シリーズ」(宗田理)。「本には全く興味がなかったけれど中学の時に親戚からもらった。痛快なストーリーで読書にハマった」(三年女子)という。身近な人の影響は大きい。

 自分の関心のあるテーマから読書の世界が広がることも。最近映画化された「こんな夜更けにバナナかよ」(渡辺一史)を挙げた二年男子は、障害者教育を学びボランティアをした経験から手に取り、自身の考えを深めた。大学で学ぶ専門分野とのつながりで本を選ぶ人や、アニメの原作を書いた作家が好きになった人もいた。

 読書の良さについては、「趣味であり娯楽。読み終わると達成感がある」とエンタメ性を重視する学生もいれば、「先人や専門家が時間をかけて得た知識や考えを、体系立てて短時間で得られる」と語る学生も。四年女子は「『学』んで『生』きると書く学生が読書で見識を深めなかったら社会が終わる」ときっぱり。

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 実際は学生の読書時間は減っている。全国大学生協連(東京)が二〇一七年に実施した調査によると、一日の読書時間の平均は二三・六分と三年連続で減少。〇分と答えた学生は53・1%で、調査以来初めて半数を超えた=グラフ。

 ただ、「今はスマートフォンやパソコンで、すぐに情報や動画などに接して知識が得られる。本のメディアとしての順位は昔より落ちている。仕方ない」と語るスタッフは多い。

 三年女子は「読書は時間がもったいないと思ってしまう」とも。勉強、バイト、部活動、仲間との時間…。学生は忙しい。「体に良いと聞いてもなかなかランニングができないように、読書が良いと言われても向き不向きがある」「本は重い」との声も挙がった。

 一方、「幼い頃から読書の習慣がないと大学生になって急には読めない」との意見には多くがうなずいた。「感想文を書くのが嫌で、読書も嫌になった」「小学校で強制された読書タイムがきっかけで読書好きになった」。小学生時代の体験は大きく影響している。

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 「本屋や図書館に行っても、本がたくさんありすぎて何を読んでいいか分からない」と、読書ソムリエを望む声や、本に触れるきっかけづくりに、学校の中の必ず通る場所に図書室を設けるアイデアも。

 必ずしも本が特別なメディアとは言えない今。だからこそ、「本っていいよ」と背中を押してくれる身近な人の存在や、気軽に本を読める環境が重みを増す。

 (名古屋大四年・土井紫、愛知教育大二年・新海亮太)

◆情報の選択に変化 名古屋大4年・土井紫さん

 学生の読書事情は、読書への評価だけでなく、情報の新たな取捨選択のあり方に影響を受けていることを確認できた。その中で本のような従来の媒体をどのように承継し次代に伝えていくか、この世代に難問が課せられていると感じる。

◆関心ある分野から 愛知教育大2年・新海亮太さん

 大学入学当初、私は全く本を読まなかったが、興味のある分野の小説やエッセーを読んで面白さに気づいた。無理やり勧める必要はないが、読書の魅力を伝えることが大切だと感じる。皆さんも関心のある本から読んでみてはいかが?

 <学生スタッフ募集> 春から記者とともに企画から取材、原稿の執筆までを担う学生スタッフを募ります。学生や学校の今を伝えてみませんか。名前、学校名、自己PR、取材したいテーマを記入し、koudai@chunichi.co.jpまで応募してください。

 

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