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改元特集

象徴の旅に幕

 天皇陛下が三十日、皇位を退かれ、平成の時代は幕を下ろす。三十年余りの在位中、国の平和と人々の幸せを祈り、憲法に定める象徴天皇のあるべき姿を模索してきた。五月一日から陛下は上皇、皇后さまは上皇后となり、「令和」という新時代を迎える次世代の皇室の活動を見守る。

 戦火の記憶が風化する中、陛下は折に触れ、戦争への反省と平和の尊さを語り続けてきた。昨年の最後の誕生日会見では、平成が戦争のない時代だったことに「心から安堵しています」と率直な感想を語った。

 沖縄や硫黄島、広島、長崎、サイパン、パラオ、フィリピンなど内外の戦跡を訪問。敵味方を問わず犠牲者を悼み、遺族の悲しみを慰め、不戦の誓いを新たにする「慰霊の旅」だった。

 東日本大震災や阪神大震災など大規模災害が起きると、必ず避難所に赴き、被災者の苦しみと悲しみに寄り添ってきた。全国のハンセン病療養所や福祉施設なども慰問。障害者スポーツを応援するなど国民と苦楽を共にした。

 社会の変化と新たな活動のニーズに対応するため、皇室の旧習や前例を大胆に変えた。国民との触れ合いを大切にするスタイルは「平成流」とも呼ばれた。

 陛下は「象徴としての地位と活動は一体不離」との持論があり、二〇一六年八月、ビデオメッセージで高齢に伴う体力の衰えから退位したいとの意向をにじませた。政府の議論を経て江戸時代の光格天皇以来約二百年ぶり、終身在位を定めた明治以降で初の退位が実現する運びとなった。

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