トップ > 特集・連載 > 改元特集 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

改元特集

「令和」揮毫の茂住さん、大役終え感慨深く

 「大役を担わせてもらったことを感謝し、無事終えられてほっとしている」。岐阜県飛騨市古川町出身で、新元号「令和」を揮毫(きごう)した内閣府の辞令専門職、茂住修身(もずみおさみ)さん(63)=川崎市=は二日、本紙の取材に重責を務めた感慨を語った。

 いつ元号を伝えられたか明かせないが、限られた時間しかなかったという。「伝える使命を全うするため、自分の中で(元号を)理解し得る精いっぱいの気持ちを、素直に込めた」と振り返った。

 地元の飛騨地域には、書を贈られたゆかりの人たちがいる。「見た瞬間、先生の字だと分かりました」と話すのは、長年、書を教わっている渡辺美都さん(38)=飛騨市古川町。「線がきりっとして、それでいて重厚感がある」。筆に込める気持ちが大切だと教わった。自身の結婚式で「末永く」の思いが込められた甲骨文字の書「亀萬年(かめまんねん)」を贈られた。

 斐太高校(岐阜県高山市)の同級生で、陶芸家の荒家敏伸さん(63)=同市=は書と陶芸の二人展を開くなど親交を温めてきた。「彼は『直球を投げろ』とよく言っていた。小細工せず、正面から真摯(しんし)に、書に向き合っていた」。陶芸家として独立する際、人の成長を表す「陶冶(とうや)」の書を贈られ、今も窯に飾る。

 茂住さんは飛騨市宮川小学校の依頼を受け、卒業証書を書いたことも。同校出身で古川中三年の水上琴実さん(14)は「すごい人に書いてもらったと知り、うれしい。ずっと大切にしていきたい」と話した。

 茂住さんの書は、自治体にも。飛騨市役所には、二〇一七年に長寿を願い長命を祝う甲骨文字の書「千秋萬歳」、昨年末に今年のえと「亥(い)」の色紙が贈られた。いずれも市長室に飾られ、都竹淳也市長は「偉大な書家が飛騨市から出たことを誇りに思う」。

 高山市に一七年に贈られこくふ交流センター(同市国府町)に展示されている書は、縦百七十一センチ、横二百九十一センチの大作。中国の神話に登場する四神を甲骨文字で書いた。国島芳明市長は「日本国民が注目した墨書が茂住さんによって書き上げられ、飛騨人にとって特別な瞬間を迎えることができた」と喜んだ。

教え子の渡辺さんが大切にしている「亀萬年」の書=2日午後、岐阜県飛騨市古川町殿町で

写真
 

この記事を印刷する

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索