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改元特集

日本の古典から初採用

 新元号の焦点の一つは、安倍政権が慣例に従って出典を中国の古典(漢籍)にするのか、日本の古典(国書)にするのかだった。安倍晋三首相を支持する保守層には日本の古典の採用に期待する声があったからだ。新元号「令和(れいわ)」は、確認できる限り初めて、日本の古典を基に選ばれた。

 首相は、万葉集からの引用について「世界に誇るべきわが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書だ」と述べた。政府は新元号選定に当たり、日本の古典の採用も視野に国文学者も考案を依頼する対象としていた。

 首相は「令和」に関し「厳しい寒さの後、春の訪れを告げるように咲き誇る梅の花の情景が描かれている」と説明。「希望に満ちあふれた日本を、国民とともにつくり上げていきたい」と語った。「令」には良いこと、めでたいことという意味がある。「令」はこれまで元号で使われたことのない文字。「和」の文字が使われるのは昭和以来。

 日本の元号制度は中国をルーツとする。六四五年に初めて制定された「大化」から現在の「平成」に至るまで、二百四十七の元号が定められてきたが、いずれも漢籍に典拠がある。

 改元に当たり、保守層の一部から「漢籍を出典とする慣例にとらわれずに新元号を決めるべきだ」との意見が出ていた。 (妹尾聡太)

 <万葉集> 約1200年前の7、8世紀に詠まれた歌を収めた、現存する日本最古の歌集。皇族、貴族、農民、防人(さきもり)ら全国各地の幅広い階層の歌約4500首を収める。漢字の音訓を使って日本語を記した「万葉仮名」による表記など、国語学の上でも第一級の資料と位置付けられる。代表的歌人は額田王(ぬかたのおおきみ)や柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)、大伴旅人(おおとものたびと)ら。

 

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