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舌はないけど

(41)仲間の患者サロン つながりを力に変える

 私と同じ腺様嚢胞がん(ACC)の仲間・山本翔太さんが、先日名古屋で「がんトーク」という患者サロンを企画したので、参加しました。

 愛称はヤマさん。私より一回り年下で、自動車関連の会社に勤めていて、奥さんと三人のお子さんがいます。五年前、二十七歳のときに鼻の奥にがんが見つかりました。放射線治療を受け、職場復帰したものの、背中や腰の骨に転移。進行を抑える治療をしながら仕事を続けてきました。

盛況の「がんトーク」。左手前が山本翔太さん=名古屋市内で

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 初めて会ったのは、三年前に東京で開かれたACCの患者会。治療の情報を求めて参加したそうですが、いろんな活動をする仲間と出会い「人の役に立ちたいと思うようになった」と話していました。

 その後も、ヤマさんは過酷な治療や副作用を体験してきましたが、体調がすぐれないときでも東京のセミナーに参加するなど常に前向きで、会うたびに人間的な成長を感じました。母親のような気持ちで応援してきました。

 サロンは「つながりを力に変える」がテーマ。がんの種類を問わない集いで、ネットでつながった仲間を中心に、患者や家族約二十人が参加し、大いに盛り上がりました。それぞれの体験をもとに「待ち時間の長い先生は、余談も長い」など「患者あるある」を出し合ったり、グループごとにフリートークをしたりするうち、予定の二時間はあっという間に過ぎて、二次会、三次会と場を移しました。みんな孤独で苦しんだ時期もあっただろうし、今もいろんな不安や悩みがあるはずですが、まさに「つながりは力」ですね。次回は未定ですが、また参加します。

 私は、ACCの患者会や各地のがんサロンなどいろいろな集いに参加させてもらっていますが、それぞれに魅力があって、どれも大切な場です。病気のことだけでなく、家族のこと、学校や仕事のこと、ふだんの生活のことなど、患者の悩みはさまざまで、話をする中で思いがけず解決のヒントを得られたり、つらいのは自分だけじゃないと感じられたりします。

 地元の飛騨地域で毎月開いている「がんサークルOwls」は、代表の三井祐子さんと共に、運営する側。いろいろ苦労もありますが、参加者の笑顔に「やってよかった」と感じ、力をいただいています。(荒井里奈)

 

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