トップ > 特集・連載 > 医療 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

医療

二つの「ふるさと」に恩返し 岐阜と韓国にマスク贈る開業医・大山さん

 岐阜市の開業医で、在日韓国人の大山正修(まさのぶ)さん(39)が10日、同市や同市医師会などにマスク1万枚を寄贈する。さらに、韓国の母校、東国大医学部にも3000枚を送る予定だ。マスクは自費約100万円を投じて購入したもので、岐阜と韓国という二つの「ふるさと」への恩返しの思いを込めている。 (編集委員・安藤明夫)

届いた1万3000枚のマスクの前で「恩返しをしたい」と話す大山さん=岐阜市六条南で

写真

 大山さんは東京生まれ。在日一世の祖父の勧めで韓国に渡って東国大へ。帰国後は名古屋大医学部で医局員として働き、日韓両国の医師免許を得た。二〇一六年に岐阜市六条南に金花堂クリニックを開業。診療時間が午後十時までと長いことなどから人気を集めてきた。今年からは、家族の名前や会員制交流サイト(SNS)上の自分のハンドルネームを基に「世界ちゃんとモゲル丸先生の元気なクリニック」に改名した。

 寄贈を思い立ったのは、地元の役に立ちたいという思い、そして感染拡大で苦闘する大学時代の仲間や後輩たちを励ましたいという気持ちだ。東国大は、感染者が多い大邱(テグ)に近く、マスク不足が深刻という。

 マスクは、インターネットの販売サイトで確保。五日に政府がネットでの転売禁止の方針を打ち出したことで価格は落ち着いてきたが、それでも正規の値段の数倍もの費用がかかった。十日に柴橋正直市長に四千枚を手渡すほか、同市医師会に三千枚、地元の小中学校、自治会に計三千枚を寄贈。韓国にも同日、発送する予定だ。

 大山さんは「開業後、韓国籍を理由に嫌な思いをしたことは一度もない。そんな岐阜が大好き」と笑顔。「日本でも品不足のマスクを韓国に送ることを批判されるかもしれない」と話すが、「ぎくしゃくしている両国の関係改善のきっかけになれば」と願う。

 

この記事を印刷する

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索