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【元記者の心身カルテ29】祈りが心の病を癒やす

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 ローマ法王が二十三日、三十八年ぶりに来日する。今回は心の病を信仰で乗り越える姿を伝える。

 二年前、双極性障害(躁うつ病)の四十代女性が来院。つらい過去を話せる関係を築いた。躁状態で夜中も歌い続けた大学時代、精神科の病院を受診した。その後一転、うつ状態で自殺を図ったのを機に、母が教会に駆け込んだ。祖母がクリスチャンだった縁で、藁(わら)にもすがる思いだった。

 ところが、今度は母がうつ病になった。父が二人を看病し、女性は回復して結婚。母から、教会で同じ病気に悩む信者の相談に乗るよう勧められ、入信した。「母が不安定な時、私は自分のことで精いっぱいでした。でも今は、主の名を呼ぶ人は皆救われると思うと安心できます」と穏やかに話す。

 統合失調症の三十代男性も信仰に救われた。専門学校時代に「いい子ぶるな。死んでしまえ」と、幻聴が聞こえた。家族と仲たがいし、独り暮らしの寂しさから洗礼を受けた。「聖書を学ぶ居場所ができ、幻聴も前より聞き流せる。でも神の声は聞こえない」と笑う。

 祈りの影響に関する研究は多い。米国では心臓・肺疾患からうつ病になった患者を追跡調査。毎日祈り、一日おきに聖書を読み、毎週礼拝すると、うつ病からの回復度が53%早まった。信じる者は救われる。心病む人に神のご加護がありますように。 (心療内科医 小出将則)

 

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