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医療

唇ケア 症状に合わせて  

乾燥する時季 ひび割れ、出血

 風が冷たく、空気も乾燥する季節。手やかかとの荒れを気にする人は多いが、見落としがちなのが唇だ。放置すると出血や炎症を伴って通院が必要になるケースも。正しいケアと、荒れの状態に応じたリップや薬の選び方を皮膚科専門医に聞いた。 (北村麻紀)

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 「唇は健康のバロメーター」と話すのは、皮膚科医として約二十年のキャリアがあるアオハルクリニック(東京)の小柳衣吏子(えりこ)院長だ。寒いと紫色になるなど他の部分より皮膚が薄い唇の色や状態には、体内の不調が表れやすい。「荒れた状態を軽視せず、こまめに確認して」と呼び掛ける。

 唇の荒れには、かさつきなどの乾燥状態、皮がむけるなど軽度のひび割れ、口唇炎、口角炎といった出血や痛みを伴うひび割れ−の三段階がある=イラスト。保湿クリームなどの開発や販売を手掛けるユースキン製薬(川崎市)が今年二月、十〜四十代の女性千人を対象に行ったインターネット調査によると、「唇が何らかの症状で荒れている」と感じている人は85%に上った。そのうち、八割以上の人が市販薬でケアしていると回答したが、「塗っても、すぐ乾燥する」「ひび割れや皮むけが治らない」といった不満を持つことも明らかに。症状別に三種類のリップを販売する同社では「効き目がないのは、薬が唇の状態に合っていないから」と分析する。

 小柳さんによると、市販薬の使用の目安は、乾燥が気になる程度なら棒状のリップクリームで十分。皮がむけたりひび割れたりしたら「医薬部外品」の表示がある薬、ひどいひび割れなどは「第三類医薬品」に分類される薬を使うといい。香りがしたり、塗ると色がついたりするタイプは注意が必要。「薬効と関係のない添加物を含む可能性があり、肌の弱い人や症状によっては悪化するかもしれない」と小柳さん。市販薬が効かないときは皮膚科を受診することが不可欠だ。

塗り薬は満遍なく丁寧に

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 薬は乾きを感じるたびに使えばいいが「唇が乾燥しやすい就寝前は、必ず塗って」。ただ、唇の端から端へ一直線に塗る方法では、塗り残しが生じやすい。例えば、右利きの人が右手を使って薬を塗る場合は、唇の左側を塗り損なうことが多い。小柳さんのお勧めは「四ブロックマッサージ」。唇を四つのブロックに分け、ブロックごとに満遍なく、マッサージするように塗るよう心掛けたい。

 「乾燥が気になるから」と、唇をなめたり、唇を口の中に巻き込んだりする行為は荒れを助長する。一時的には潤うが、唾液が乾くのに伴って水分が蒸発するからだ。唇が荒れている時に刺激の強い辛いもの、酸っぱいものを食べることも悪化に結びつく。冬、暖房による乾燥を気にして加湿器を使う人は多いが、行きすぎると逆効果だ。「湿度が低い屋外へ出た際に、唇や肌がダメージを受けやすい。加湿はほどほどに」と小柳さんは助言する。

 毛細血管が密に分布する唇は新陳代謝がよく、四〜十日で皮膚が入れ替わる。ケアの効果が短期間で表れやすく、小柳さんは「しっかりケアすれば、その分早く治る」と訴える。

 

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