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平成ダイアリー ある30年

その年 彼女は生まれた

 昭和64(1989)年1月7日、首相官邸の記者会見場。

 「新しい元号は、『へいせい』であります」。詰め掛けた報道陣を前に、官房長官の小渕恵三が、やや高めの声で宣言した。後の首相を「平成おじさん」と知らしめたこの翌日、平成が幕を開ける。

 列島全体が、どこか浮足立っていた。昭和天皇の崩御で服喪の重々しさに覆われる一方、これから始まる新時代への期待も高まっていた。

 世は空前のバブル景気。東京株式市場は平成初の立会日となった月曜日、1月9日も続伸し、平均株価3万0678円と史上最高値を更新した。企業の業績は軒並み好調。世界企業へ成長していたトヨタ自動車が本社を置く愛知県豊田市も、活況を呈していた。

 この街で平成元年、男女に女の赤ちゃんが生まれる。この1年に産声を上げた124万6000人余のうちのひとり。「あやか」と名付けられた、どこにでもいそうな女性。でも、彼女は生い立ちを語るとき、なぜか、いつも涙が出る。(敬称略)

 

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