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ドラゴンズ指名選手 ドラフト会議2019

◆1位 石川昂弥(東邦高・内野手)

中日に1位指名され、野球部員ら祝福される東邦高の石川(中央)

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中日が1位指名で交渉権を獲得し、父尋貴さん(左)と母由香子さんに祝福される石川

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◆令和初の新人、狙うは三冠王

 愛知に平成最後の歓喜を持ち帰った逸材が、地元球団の令和初の新人としてプロでの一歩を踏み出す。三球団競合の末、中日から一位指名された東邦高の石川昂弥選手は、まばゆいフラッシュに包まれながら「プロでの目標は三冠王。落合博満さんのような打撃ができれば」と将来の中軸を担う決意を示した。

 小学生の頃、中日の本拠地ナゴヤドーム(名古屋市東区)に足しげく通った。六年生の時には、球団が主宰する東海地方の選抜少年野球チーム「ドラゴンズジュニア」に選出。「ドラゴンズとは縁がある。来年から同じユニホームに袖を通せるのはうれしい」と意中の球団でプレーできる喜びをかみしめた。

 春の甲子園を制した際は投手との「二刀流」だったが、プロでは野手一本に絞り、持ち味の打撃を磨く。落合さんの打撃は、たまたま映像で見て共通点を感じた。「逆方向への打ち方が自分と似ている。中日の先輩だし、三冠王も三度取っているので」と、偉大な先輩の後を追う覚悟を決めた。

 「一年目からレギュラーをとる強い気持ちでやっていきたい」と言い切り、新人王への意欲を隠さない。もちろん、プロの世界が甘くないことは知っている。それでも父尋貴さん(47)から何度も聞かされた「言ったことは実現する」との言葉を胸に刻み、臆することなく目標を口にした。(山内晴信)

◆石川の一問一答

 ―今の率直な気持ち。

 「地元の球団でもあるし、非常にうれしい」

 ―球団のイメージは。

 「最近はBクラスに低迷しているが、自分がしっかりと優勝に貢献できるようにやっていきたい」

 ―中日で目指す先輩は。

 「3年前に東邦高から入団した藤嶋さん。人柄や社交性の部分で目標にしている」

 ―同学年の奥川、佐々木とは対戦もある。

 「まだ2人とは対戦したことがない。対戦したら、絶対に打ってやりたい」

 ―今日はどんな気分で過ごした。

 「『いよいよだね』と声を掛けられることが多くなってちょっとドキドキしていた」

 ―地元でスタートを切る。

 「ここからが本当の勝負。気を抜くことなく、練習に取り組んでいきたい」

 ―1年目の目標。

 「新人王をとってレギュラーをとる。強い気持ちでやっていきたい」

 ―希望のポジションは。

 「どこでも大丈夫だけど、基本的にはサード」

 ―参考にするプロの選手。

 「すごいなと思うのは大谷翔平選手。広角に本塁打を打てるし、力感のないスイングで打球が飛ぶ。共通点も多いと思うので、ああいう打撃ができれば」

◆2位 橋本侑樹(大商大・投手)

中日に2位で指名され、色紙とボールを手に笑顔の大商大の橋本侑樹=大阪府東大阪市の大商大で(川北真三撮影)

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中日に2位で指名され、ボールを手に笑顔の大商大の橋本侑樹

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 大商大の橋本は中日から2位指名を受け「評価していただいてとてもうれしい」と肩の力を抜き、笑顔を見せた。最速149キロを投げる貴重な左腕。「打者に見えにくいフォームで投げる力のある真っすぐが持ち味。マウンドに上がったらチームを勝たせられる投手になりたい」と語った。

 縁を感じていた。9月15日の京産大戦で、リーグ史上9人目の無安打無得点試合を達成。くしくも前日の14日に、中日の大野雄が快挙を成し遂げたばかりだった。「次は自分や、と思って投げた」。思いが形になり「すごく自信になった。達成感があった」と振り返る。

 「常に完全試合を意識して投げている。試合にも誰に対しても負けたくない」と豪語するほど強気で負けず嫌い。目標を「日本一の投手」とためらいなく掲げた。夏の甲子園で優勝した小笠原や勝野ら、同僚になる同学年投手の名前を挙げ「高校では負けていたので、プロでは勝つ」と力強く宣言した。

◆3位 岡野祐一郎(東芝・投手)

侍ジャパン社会人代表の一員として台湾で行われているアジア選手権に出場している東芝・岡野祐一郎投手(日本野球連盟提供)

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 即戦力として期待が掛かる東芝の岡野は、社会人日本代表として遠征中の台湾で中日3位指名の報に触れた。前日の香港戦で先発し、3回を無安打9奪三振の快投を見せた右腕は「少しでも勝ち星を稼げる投手になりたい」と喜びのコメントを出した。

 威力ある直球は最速149キロを誇る。ただ、力に頼り切るのではなく、フォークやスライダー、チェンジアップなど多彩な変化球と巧みな制球で試合を組み立てるのが持ち味だ。

 今季、登板した公式戦は無敗という結果も安定感を物語る。東芝の新垣投手コーチは「状態が悪くてもすぐにマウンドで修正できる。最高の先発タイプ」と太鼓判を押す。

 昨年、プロ入りが有力視されながらドラフト指名から漏れた。悔しさを原動力に飛躍を遂げ、あこがれの世界への切符を手にした。「若手投手が活躍しているイメージがある」と好印象を持つ中日で、1年目から花開いてみせる。

◆4位 郡司裕也(慶応大・捕手)

中日から4位指名され、ポーズをとる慶大の郡司裕也=横浜市の慶応大学日吉キャンパスで(斉藤直己撮影)

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 立て続けに指名されるチームメートと並び、中日に4位で名前が呼ばれた慶大の郡司は「(指名まで)かなり長く、1試合分くらいに感じた。ほっとした」と口元を緩めた。

 仙台育英高時代は3年夏に甲子園大会で準優勝し、慶大では1年から正捕手として2、3年のリーグ戦連覇を支えた。「頭を使ったプレーがセールスポイント。プロのレベルの高い投手陣の球を早く受けたい」と胸を高鳴らせる。4年間でリーグ戦86試合に出場し、通算打率2割8分8厘と勝負強い打撃も光る。

 中日元監督の谷繁元信氏に憧れ、「現在はいろんな捕手が出ている。その競争に自分も入りたい」。高校の1年先輩だった梅津や、準優勝した夏の甲子園大会決勝で対戦した小笠原(当時東海大相模高)とバッテリーを組むのも待ち遠しい。「1年を通して試合に出て、郡司が来てチームの成績が安定したと言われるような捕手になる」。頼もしい正捕手候補が名乗りを上げた。

 (兼村優希)

◆5位 岡林勇希(菰野高・投手)

中日に5位指名されチームメートに祝福される菰野高の岡林勇希=三重県菰野町で(板津亮兵撮影)

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 5位指名を受けた心境を問われ、菰野高の岡林は「ほっとしているというのが一番」と落ち着いた表情で答えた。同じ高校出身で2学年上の兄の飛翔も育成選手として広島に2年在籍し、戦力外通告を受けたばかり。身近な存在を物差しに「兄は通用すると思っていた。もっと技術を上げないと」と現実を見据える。

 最速153キロの速球派右腕で、左打者としても高校通算21本塁打と強打を誇る。投手としての指名を「まずは投手として見てもらえたので、チームの役に立ちたい」と受け止める。

 高校時代は甲子園の土を踏むことはなかった。「プロ入りは小さなころからの夢だった。数年後に活躍できるように体づくりをしたい」。進む世界の厳しさを理解した上で、まずは土台づくりに励む。

◆6位 竹内龍臣(札幌創成高・投手)

小学生から応援していた中日に6位指名され笑顔をみせる札幌創成高の竹内龍臣=札幌市北区の札幌創成高で(石井智昭撮影)

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 小学生時代に描いた夢が実現した。札幌創成高の竹内龍臣(りゅうしん)投手(17)は、中日から6位指名を受けると、中日の外野手として通算55試合に出場した遠田誠治監督(55)、68人の野球部員と喜びを分かち合った。

 「中日の熱烈なファンだったのでうれしいです」

 小学6年生の時に書いた作文には「将来、ドラゴンズに入りたい」。当時、中日で活躍していた荒木、井端のプレーにくぎ付けだった。

 ドラゴンズにちなんだワケではないが、名前に「龍」の文字が入るところも縁なのだろう。「めちゃくちゃ好きだったので、何か縁があるのかな」と表情を緩めた。

 最速147キロのストレートにスライダー、チェンジアップ、ツーシーム、フォークに加え、今はカーブの習得にも挑戦しており、多彩な変化球も武器にする。

 「勝てるピッチャー、チームに勝利を届けられる選手になりたい」。趣味のトレーニングで体をいじめ、開幕1軍を目指す。(石井智昭)

◆育成1位 松田亘哲(名大・投手)

中日に育成1位で指名され、笑顔で記者会見する松田亘哲

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 名古屋大から初のプロ野球選手が誕生した。中日から育成ドラフト1位で松田亘哲(ひろあき)投手の名前が読み上げられた瞬間、名古屋市千種区の大学内の会見場に集まっていたチームメートら約150人が歓声を上げた。

 待つこと2時間半。不安が募ったが、22歳の左腕にやっと吉報が届いた。服部匠監督と握手。満面に笑みが広がった。「旧帝大」「高校時代はバレーボール部」と異色のドラフト候補として注目を浴びたが、高校時代は決して無駄ではなかったという。

 知らず知らずのうちに瞬発力、股関節の柔軟性が養われていた。「大学で硬式野球を始める上で、変な癖がついてなかったのも幸いだった」と服部監督らのアドバイスを吸収し、成長曲線を描き続けた。

 自ら話題先行を認める。「いつかは実力で認められる」との決意で、早期の支配下登録と1軍登板を目指す。

 

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