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ノーサイドの夜、豊田の街熱狂 ラグビーW杯

ビールを片手に、勝利の余韻に浸るウェールズファン=23日午後10時40分、豊田市喜多町で

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 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の会場の一つ、豊田スタジアム周辺は二十三日の同スタジアム初戦から興奮と熱気に包まれた。名鉄豊田市駅周辺では午後からおもてなしイベントがあり、対戦チームのウェールズとジョージアのジャージーを着た外国人観戦客が多数見られ、市民からは「豊田じゃないみたい」との声も。熱狂は午後九時十五分ごろの試合終了後も続き、ビールや草ラグビーなど「本場流」の楽しみ方をするファンで深夜までにぎわった。

 試合前、スタジアムへ向かう県道の歩行者天国で甲冑(かっちゅう)姿の日本人を見つけたウェールズ出身のコンサルタント業、ジョニー・マーティンさん(27)は「クールだね。日本らしさを感じる」と一緒に写真を撮った。

 ジョージアの首都トビリシ出身で、勤務先の米ニューヨークから夫婦でやってきたアナ・アグラッツェさん(34)は豊田市駅前で、英語を話せるボランティアに道を尋ね、親切に教えてもらうと「日本人はとても優しい」と喜んだ。

 欧州では試合前後、パブでビールを飲む文化が根付いている。二十三日も試合前から多くの外国人がビールを求めた。試合後、複合商業施設「KiTARA(キタラ)」のパブ「ブービーズ」では、勝ったウェールズのファンが店内だけでなくテラス席や歩道を埋めた。祝杯は二十四日未明まで続いた。店によると一日で千二百リットルほど売れたといい、担当者は「二〇一七年十一月の開店以来最多ではないか」と話した。

 ウェールズ最大の都市カーディフから来たライアン・フェルプスさん(28)は「名古屋に泊まっていて、終電までに戻らないと。豊田にもっとパブがあるといいね」と名残惜しそうだった。

名鉄豊田市駅前の芝生広場で草ラグビーに興じる外国人=豊田市喜多町で

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 豊田スタジアムと同じ東日本大震災の津波で浸水した宮城県山元町で育った「復興芝生」が張られ、「トヨシバ」の愛称が付けられた名鉄豊田市駅前の豊田市駅東口まちなか広場では午後十一時ごろ、誰かが持ち込んだボールとホイッスルを使って男性十数人が草ラグビーに興じる姿が見られた。ウェールズとジョージアのジャージーに身を包んだ外国人に日本人も加わり、大人たちが大はしゃぎで楕円(だえん)球を追った。十一時十五分ごろに審判役の男性がホイッスルを吹くと「ノーサイド」。肩を組んだり、抱き合ったりした。

 フェルプスさんは「飲みたい人が飲んで、ボールがあればパスをする。これがラグビーの楽しみ方なんだよ」と笑顔でビールをあおった。

 (久野賢太郎)

 【土平編集委員のコメント】今日紹介したのは、愛知県豊田市などを対象にした豊田版の記事です。自分の中で「スポーツで感動した3大場面」というのがあるのですが、その一つが2015年ラグビーW杯、日本対南アフリカ戦の日本の逆転トライです。今回のW杯でも、そんな場面が見られたらと、連日テレビで観戦しています。試合とは別に、海外の人たちと交流できるのも、こうしたビッグイベントの楽しみの一つでしょう。一日で1200リットルのビールが売れた。見知らぬ人同士が草ラグビーに興じた。本当に愉快な気分になります。

 

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